「辞めたいのに辞めさせてくれない」と悩む人々 会社に「ワナ」を仕掛けられていないか

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2015年05月16日 16:00  キャリコネニュース

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NPO法人労働相談センターが運営するレイバーネットに、「会社を辞めたいのに辞めさせてくれない」という相談メールの概要が掲載されている。2015年3月に労働相談センターと東京東部労働組合に寄せられた相談の中から、12件がまとめられている。

「社長が怖くて言い出す勇気が持てない」という人も

相談で目につくのは「社長が怖い」ので辞めると言い出せないというケースだ。

「朝まで飲み会に強制的に参加させられたり、休日出勤や残業をしていない事になっていたりする会社。すぐにでも辞めたいが社長が怖くて言い出す勇気が持てない」

研修費用の返還に縛られたり、「親を呼びつける」と脅されている人もいた。

「整体院。一年前の入社時に『2年以内に退職する時は、研修費用40万円を支払う』の文書にサインさせられている」
「正社員。顧客に怒鳴るなど高圧的な上司が怖くなり、『退職したい』と伝えると『お前は最低の奴だ。1年は頑張ると言ったはずだ。親兄弟や恋人を呼びつけてもいいんだぞ』と脅してくる」

勇気を振り絞り「辞める」と伝えても、受理されずに引き伸ばされるケースもあった。

「保育園。法律に沿って退職日の2週間前に退職届を提出したが、保育園から『就業規則では退職は1か月前に届けると決まっているから、今から1か月間は働いてもらう』と言われた」
「退職届を出し、一旦は了解されたのに、しばらくして『書類を書き直せ』と言われ、退職日後のシフトも入った表が堂々と職場内に張り出された」

いずれの場合も不当に退職を妨げられており、思い切って辞めれば解決する部分もある。それでは、なぜ彼らは辞められないのか。

「感情論」「集団迎合」「変化への抵抗」という3つのワナ

リクナビNEXTジャーナルは「会社に振り回されやすい人」が陥る罠を紹介している。

「辞めたい」と言ったときなどに仕掛けられるのは、「感情論の罠」「集団迎合の罠」「変化を嫌う罠」といった3つのワナだ。

具体的なワナの内容は、次の通りだ。「感情論の罠」とは、「キミが辞めたらこの会社つぶれちゃうよ?」と感情に訴えかけるもの。論理的に返しても押し問答に陥ってしまう。

「集団迎合の罠」は、「みんな、ガマンしてるよ?」などと集団を利用し「自分もガマンしなければ」という考えに陥らせてしまう。

「変化を嫌う罠」は、辞めようと思う前に陥りやすい。「変わりたくない」と感じる人は、会社に振り回されると、そこから抜け出しにくい傾向があるという。

いずれのワナも、はまらないためには相手に容易に合わせないことが重要だ。記事にも「聞こえないふりをする」とか「『みんな』という演出にだまされない」といった対策が書かれている。

「嫌なら辞めればいいのに」というのは酷な言い方だろう。しかし、辞められないのは自分がワナにはまりやすい性格なのが一因ではないかと考え、自己分析してみることも打開策につながるかもしれない。

あわせてよみたい:壮絶!職場いじめの実態

 

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  • チンケな就業規則は法律の前では意味をなしません。二週間経ったら出社する必要はありません。
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