『SHIROBAKO』の「藤堂美沙」は、主人公「宮森あおい」の高校の後輩で、CGクリエイターを目指し社会にでましたが、夢を追いかけるか安定した仕事を取るか、という選択を迫られ、結果、夢の為に茨の道を進む事を決意します。今回は、そんな茨の道を進んだ「藤堂美沙」についてご紹介いたします。
【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】
■原画の道を諦めCGの道に進む
「藤堂美沙」は、「宮森あおい」の1個下の後輩で、みーちゃんと呼ばれています。みーちゃんは、アニメーション同好会でアニメを制作した時、CGを担当しました。最初は、原画を描こうとしたのですが、後にレジェンドである杉江に激賞された「安原絵麻」の絵を見て敵わないと思い、CG制作の道を歩み始めました。この辺りの切り替えの速さが、後の彼女の大きな決断の原動力となったのかもしれません。
■来る日も来る日もタイヤ、タイヤ、タイヤ・・・
みーちゃんは、専門学校卒業後、スーパーメディア・クリエイションズというCG制作会社に入社しましたが、不満を募らせていました。なぜなら来る日も来る日も、自動車のタイヤのCGばかり作っていたからです。CGアニメを制作したかったみーちゃん。社長に直訴しますが、社長は、「将来の夢にむけて今何をするべきか考えろ」というだけ・・・。夢を取るか安定した仕事を取るか、みーちゃんは、迷った末に会社を辞めてしまいます。夢に向かって進む、という大きな決断をしたのです。
■無駄な事はない
会社を辞めたみーちゃん。宮森の同僚の後輩が立ち上げた小さなCG制作会社に入社します。そこでは、制作中のアニメ「第三飛行少女隊」に登場する飛行機などのCGを制作していました。ある日、ジープのタイヤのCGを制作している時に、上司からその出来を褒められます。タイヤは、前の会社で嫌になるほど担当した部分。「これまでやって来た事に無駄になることは何もないんだ」。みーちゃんは、これまでやってきたことを思い返し、自信を持ちました。
■CGもやっぱりアニメ
そんな彼女にある日、キャラパートのCG制作のチャンスがやってきます。夢だったCGアニメの制作ができるのです。しかし、実際に作ってみるとわからない事だらけで、参考のために、絵麻としずかをジェットコースターに乗せて二人がグロッキーになるまで様子を撮影したり、公園で遊具に乗って考えてみたり・・・。たまたま同じ部分の原画を担当していた絵麻に色々相談した結果、満足したものができました。
そこでみーちゃんは、CGもやはりアニメなんだ、と実感するのです。高校時代敵わないと思った絵麻から改めて教えられた事で、みーちゃんは自分の選択肢が間違っていなかった事を実感したのかもしれません。
嫌々やってきたはずの「タイヤ」が、実は自分の得意分野だったことに自信を持った「藤堂美沙」。さらに絵麻から教えられ「CGもアニメ」だと実感する事もできました。この自信と実感で、きっと夢だったCGアニメの制作に対し、今後も前向きに取り組んでいけることでしょう。本編最終話、最後の場面、高校時代に制作したアニメで描いた宝船に乗った七福神の進化版が登場するシーンがありました。そこにはCGで描かれた宝船にしっかりタイヤが付いていました・・・。
【最新ランキング】人生最後の日、最後の瞬間に観ていたいアニメ作品 TOP20!【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】
★記者:しゅるま(キャラペディア公式ライター)
(C)「SHIROBAKO」製作委員会