夏バテによる胃腸の疲れを防ぐ!知っておきたい食事のポイント

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2015年05月30日 10:01  JIJICO

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JIJICO

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外気温と室内の温度差で自律神経の乱れも


すでに気温が30度を超える日もあり、今年の夏も熱くなりそうな予感。日本特有の高温多湿の環境では、体がだるく感じたり食欲不振に陥ったりする夏バテによって、仕事に集中できなくなる人も多いことでしょう。夏バテが続くと風邪を引いてしまうなど、さまざまな不調を引き起こしてしまいます。


特に現代は、気温の高い屋外とエアコンの効いた室内の温度差によって自律神経が乱れやすくなったり、ヒートアイランド現象で夜の気温も下がりにくく熱帯夜で睡眠不足になったりと夏バテになる要因が多いので、今のうちから対策法をしっかりおさえておきましょう。


食事で夏バテを防止、3つのポイントとは


今回は、食事面で夏バテを防止するポイントを3つ紹介します。


(1)冷たいものや麺類に頼らない
暑さで食欲がなくなると、どうしてもひんやりとのどを潤してくれるものが欲しくなります。しかし、冷たいものばかりをとると胃腸が疲れ、食欲が減退したり消化吸収機能が低下したりして、免疫力が落ちてしまうことにつながる場合もあります。


また、そうめんや冷やし中華といった麺類は、のど越しは良いですが炭水化物主体の食事になりがちです。こういった食事が続くと、体をつくるタンパク質のほか、体の調子を整えるビタミンやミネラルが不足しやすくなります。麺類を食べるときは、玉子焼きや野菜を切って添えるなどの工夫をしましょう。


清涼飲料水のとり過ぎが原因で、血糖値の乱高下を繰り返す「ペットボトル症候群」にも注意が必要です。水分摂取は水かお茶を主体にしましょう。


(2)香辛料や薬味をうまく使う
食欲が増すように、また食事をさっぱりといただけるようにぜひとり入れたいのが、香辛料や薬味です。料理の際にトウガラシやコショウ、カラシ、ワサビ、カレー粉などで味付けをすると食欲を刺激してくれます。


さらに、ショウガやニンニク、ネギ、ミョウガ、ユズなどの薬味を少し足すだけで料理に香りがプラスされ、口当たりも良くなります。調味料の酢を活用するのも、さっぱり食べられることにつながります。


(3)乳酸菌をとり入れて免疫力アップ
冷たいもののとり過ぎで胃腸が弱り、食欲が落ちて栄養バランスが偏ると免疫力の低下が心配されます。
細菌やウイルスから身を守ってくれている免疫機能は、大部分を腸が担っていることがわかっています。その腸内環境を良好に保ち、免疫機能を向上させるには乳酸菌がおすすめです。


乳酸菌というとヨーグルトのイメージが強いですが、漬物や味噌などに含まれる植物性乳酸菌は動物性の乳酸菌より強く、生きて腸まで届く力が強いことがわかっています。余分な添加物を使わずに、昔ながらの製法で手間暇かけて作られた伝統的な食品をとると、植物性の乳酸菌をうまくとり入れることができます。


量より、いつも以上に質にこだわった食事を


夏は外気温が高いので、人間の基礎代謝も低下する季節。ということは、冬よりも必要なカロリーは少ないと言えます。食べる量にこだわるのではなく、いつも以上に質にこだわり、食べるものが偏らないように意識するようにしましょう。特に主食の米も精製されたものはビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素が削ぎ落とされてしまっているので、今流行りの雑穀や胚芽米、玄米などをとり入れるのもスマートな食事法です。


夏はいろんなイベントやレジャーを楽しめる季節。ハツラツとした体で、今年の夏を思いっきり楽しみましょう。



(圓尾 和紀・管理栄養士)

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