不妊治療と仕事の両立、働き方別メリット・デメリット

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2015年06月03日 11:01  ノーツマルシェ

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不妊治療と仕事の両立、働き方別メリット・デメリット

妊活による退職が増えている(※1)とはいえ、収入面やキャリアのブランクを考えると、働き方を変えてでもできるだけ両立したいという声が聞かれます。今回は、仕事と不妊治療の両立という面から雇用形態別、働き方のメリット・デメリットをお伝えします。


 


■正社員


<メリット>



昇給、賞与があり他の働き方に比べ安定している
福利厚生が充実しているので、育休産休を取得し職場復帰しやすい
少数とはいえ妊活休暇や特別措置を検討する企業も出はじめている

<デメリット>



人事異動や転籍、出向などによって勤務時間や場所が変わることがある
昇進し職務上の責任が重くなると通院時間を確保しにくくなる可能性がある

<筆者からのアドバイス>


正社員は恵まれている反面、自由がききにくい部分もあるため、両立という点では職場の理解がポイントになることも。上司や同僚に打ち明けるのは勇気が要りますが、先のことを考えると伝えるのも一つの手かもしれません。通院が長引くほど、つじつま合わせで苦労しストレスが溜まるという声も。


 


■ パートタイム型派遣(週2〜3日)


<メリット>



曜日や勤務時間を決められる自由があり短時間勤務も可能なので、時間的な面で治療と両立しやすい
オフィスワークの求人が多く、経験を活かしやすい

<デメリット>



必ずしも休みの日に通院が重なるわけではない
賞与や退職金はもちろん、交通費の支給がないケースも多くたくさんの収入は見込めない
単発や臨時雇用が前提になるので、働ける期間が短いことが多い

<筆者からのアドバイス>


両立のためにフルタイムから週2〜3日型の働き方にシフトする人は多いようです。ただし、出社日に突発的な通院が重なることも予測されるので、事前に登録の派遣会社に相談してみるのも手かもしれません。


 


■ パート・アルバイト


<メリット>



休みの日の通院は待ち時間を気にしなくていいので精神的に楽
シフト制を取り入れている求人が多く、時間的な面で治療と両立しやすい
オフィスワーク以外の求人も豊富なので、人によっては趣味の延長で働ける

<デメリット>



必ずしも休みの日に通院が重なるわけではない
能力があり努力しても、任される仕事が限られるケースが多い
賞与や退職金がなく、たくさんの収入は見込めない

<筆者からのアドバイス>


正社員からのワークダウンの場合は、オフィスワークの経験を生かすというよりも趣味の延長で楽しく働ける求人にシフトしてみるのもありかもしれません。好きなことを仕事にすることで、治療のストレス解消につながったという声は実際よく聞くものです。


 


■ フリーランス


<メリット>



時間、場所をある程度自由にコントロールできるので治療と両立しやすい
得意なことや好きなジャンルで仕事ができる

<デメリット>



成果をあげないと仕事がなくなり収入も減ってしまう
顧客開拓から経理まで全て一人で行なうためオーバーワークになりやすい

<筆者からのアドバイス>


その他の働き方と違い、社会保障が手薄で安定した月収がないフリーランス。月により受け取り額が異なるため、事前に治療に使えるまとまった額を用意しておきましょう。出産後の復帰が早い人が多いということも念頭にいれておくと◎。


 


いかがでしたか? 働き方別にお伝えしましたが、実際は雇用形態だけで図れない要素もありケースバイケースです。優秀な人は手放したくないというのが企業の本音と心得て、どの働き方でも積極的に貢献する姿勢をみせたいものです。


[執筆:渡辺さちこ, 2015年6月2日]


 


【参考】
※1.NPO法人Fineによる不妊治療と仕事の両立に関するアンケート調査。不妊治療を経験した1,000人あまりのうち、仕事と治療の両立が難しく退職や休職をした人は40%。
※写真:(c) Fabio Formaggio / 123RF.COM、本文とは関係ありません


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