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1本の髪の毛から「こころの病気」が診断できるかも?

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2015年06月23日 20:10  QLife(キューライフ)

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QLife(キューライフ)

統合失調症や自閉症の診断に役立つ可能性

 統合失調症や自閉症などの精神疾患は、遺伝子の発現状態を含めて脳に何らかの変調が生じることが原因と考えられています。しかし、患者さんの脳の一部を採取して脳の変調を検出することは不可能です。これまでの精神疾患の診断は、患者さんやその家族から行動や体験を聞きとることが中心で、科学的かつ客観的な診断ができる検査やツールはありませんでした。

 理化学研究所脳科学総合研究センター(利根川進センター長)分子精神科学研究チームの前川素子研究員、吉川武男チームリーダーと、東京都医学総合研究所、浜松医科大学、山口大学、慶応大学からなる共同研究グループは、頭皮の毛根細胞、つまり髪の毛から精神疾患の診断を補助できるバイオマーカーを発見したことを発表しました。

 同研究グループは、精神疾患の患者さんと健康な人で、ある遺伝子の発現率が異なることに着目。統合失調症の患者さんの毛根細胞では、FABP4遺伝子の発現量が、健康な人に比べ約40%低下していたことが分かりました。この発現量の低下は、年齢や性別、体重、食後時間、服薬、喫煙習慣などに左右されないことに加え、統合失調症発症後のどの期間でも影響されないので、統合失調症のごく初期の状態を客観的かつ正確に評価できる、としています。また自閉症の患者さんの毛根細胞でも、健康な人に比べて、CNTNAP2遺伝子の発現が低下していることが分かりました。

予防法の開発や、新しい治療薬への期待も

 統合失調症は生涯罹患率が人口の約1%と高く、厚生労働省によると、国内の総患者数は71万3,000人と推定されています。また、自閉症の患者数も年々増加の一途をたどり、現在では小児の約1%が自閉症と診断されるなど、社会問題になっています。

 今回、同研究グループが発見した頭皮の毛根細胞の遺伝子発現測定は、脳の状態を反映する可能性のある、簡便なバイオマーカー診断法の基盤となる可能性が大きいと考えられる、と同グループは述べています。今後同グループは、この方法で疾患の発症をどこまでさかのぼれるか、検証を続け、精神疾患の予防法開発や早期治療導入の判定、さらには新しい治療薬のヒントとなることを期待している、とのこと。

 統合失調症や自閉症の早期発見、早期治療開始に向け、大いに期待が高まります。(QLife編集部)

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