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「高齢者が10〜20年前に比べて若返っている」と聞くと、まわりにいる元気で活動的な高齢者が思い浮かぶのではないでしょうか。日本老年学会では「治療を受ける高齢者の割合は低下している」「60歳以上のすべての年齢層で歩く速度が上がっている」と報告され、「現在の高齢者は10〜20年前に比べて5〜10歳は若返っていると想定される」といった声明が発表されました。
高齢者の身体機能が昔と比べて向上した理由について、次のようなことが挙げられます。
◆下肢(足)の筋力強化を中心とした高齢者対象の公のサービスが充実
各地域において高齢者対象の予防事業が増え、定期的に運動をすることが習慣になりました。内容は下肢の筋力強化を中心に、姿勢の改善やストレッチなどさまざまなメニューが用意されています。
地域密着で行っているため、近隣住民のコミュニティのような役割も担っていて、心身ともに良い効果をもたらしていると考えられます。
◆メディア・出版業界による健康ブーム
近年、テレビ、ラジオ、本などでしきりに健康維持について情報が発信されているため、国民の意識が高くなっています。体操やウォーキングなど、体を動かすことを日課にしている人が増えています。
◆農作業などの重労働の機械化
以前は農作業など重労働を課せられていたのが、機械化が進み体にかかる負担が減ったということもあるでしょう。
日々の労働は、変形性膝関節症や変形性脊椎症など関節が変形する障害を引き起こす原因にもなるため、身体機能の低下を引き起こす可能性もありました。
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また、医学が進歩したことや食が豊かになったことも、高齢者の健康につながっているのではないでしょうか。
◆医療の発展
磁気共鳴画像装置(MRI)や超音波診断装置、内視鏡など、検査機器が発展し早い段階で疾患を発見できるようになりました。
これにより、開腹せずに結石を取り除く体外衝撃波結石破砕術や、心臓の血管内に風船を挿入して膨らませ、閉塞部分を再開する経皮的冠状動脈形成術など、外科的手術の進歩、人工関節といった材質の改善や整形外科的手術などの術式の向上、専門職による術後のリハビリテーションの徹底などが大きく影響していると思います。
◆栄養バランスへの意識
私たちの体は食べた物でできています。人体を自動車で例えると、丈夫な車のボディをつくるのはタンパク質、車を走らせるためのガソリンは糖質と脂質、車を滑らかに走らせるオイルはビタミンとミネラルと捉えることができます。
毎日の食事をバランスよく食べていれば良い細胞が生成され、健やかな体を作り上げてくれます。それゆえ、栄養バランスを考えた食生活は非常に重要なのです。
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発達障害のある方々が集う、発達障害バー「The BRATs(ブラッツ)」(写真:TBS NEWS DIG)34
発達障害のある方々が集う、発達障害バー「The BRATs(ブラッツ)」(写真:TBS NEWS DIG)34