【アニメキャラの魅力】清き心が示すプリキュアの道!「青木れいか」の魅力とは?『スマイルプリキュア!』

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2015年07月08日 09:00  キャラペディア

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2012年に放映が開始されたプリキュアシリーズ第9作『スマイルプリキュア!』。世界を絶望に染めようとする悪のバッドエンド王国に立ち向かう、キュアハッピー達5人のプリキュアの活躍を描いた物語です。可愛らしさを全面に押し出したキャラクターデザインとコミカルな作風で、子供から大きなお友達まで多くのファンに支持されました。

 氷の力を操るキュアビューティに変身する「青木れいか」は、本作のプリキュア5人が通う七色ヶ丘中学校の生徒会副会長(第37話から生徒会長)です。前髪を切り揃えたロングヘアに柔らかな物腰の正統派美少女として、放映終了後も高い人気を誇ります。


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【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】


■真面目だけど天然な大和撫子

 古風な家に育ったれいかさん。大和撫子という形容が相応しい清楚な女の子ですが、それだけではないのが彼女の魅力。第7話では、スマイルプリキュアの秘密基地を作るため、メンバー思い思いの場所を巡る中、れいかさんが選んだ場所は富士山の山頂。「道」と書かれた掛け軸を取り出し、「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し」と、ストイックなプリキュア観を語ります。しかし、他の4人には今ひとつ伝わらず、「日野あかね」ちゃんからは「なにゆうてるのか全然わからん」とバッサリ・・・。このシーンを皮切りに、彼女の真面目すぎるがゆえの天然ぶりはしばしば発揮され、クスリとくる笑いを提供してくれました。

 また第13話の修学旅行では、枕投げに参加してしまったり恋バナで盛り上がるなど、歳相応にはしゃぐ姿を見ることもできました。普段大人びているだけに、ふと見せる少女らしい一面は一層可愛らしく思えますね。

■華麗なる氷の戦士

 プリキュアとして世界をバッドエンド王国の魔手から守るための戦いにおいても、チーム随一の頭脳派キュアビューティの魅力は際立っています。初めて変身した第5話で、分身する鏡アカンベェに対し、左右逆の形になっている1体が本物と見抜き撃破したのをはじめ、20話では雪を降らせて透明な敵の姿を浮き上がらせるなど、その機転で何度もチームのピンチを救っています。

 そしてなんといっても白眉は第23話、第43話での敵幹部ジョーカー戦です。キュアビューティはオープニングに氷の剣を持った姿が映っており、シリーズ開始当初からそれを使った戦闘が期待されていました。そして前半の山場となる第23話。満を持して、その華麗な剣技が披露されたのです。この戦いでもジョーカーの突きに自分の剣を貫かせて動きを止めるなど、彼女のクレバーさは遺憾なく発揮されていました。

 第43話のジョーカーとの再戦では、キャラクターソング『あなたの鏡』が流れる中、劇場用映画に匹敵する超美麗な作画でキュアビューティのアクションがたっぷりと描かれました。個人的には全プリキュアシリーズの中でも屈指の名バトルだと思います。

■なおれい?みゆれい?仲間との絆

 仲間に対してもさん付けで呼び、戦闘中ですら丁寧な言葉づかいを崩さないれいかさん。しかし、その例外となるのが幼い頃からの親友同士にしてプリキュア仲間である「緑川なお」ちゃんです。なおちゃんだけには呼び捨てで、やや砕けた口調になり、たびたび「なおは昔から○○なのよね」と親密さを感じさせる発言をしています。この発言は本放送当時日曜日の8時40分前後におこなわれることが多かったため、ファンはその時間帯を「スーパーなおれいタイム」と呼んで毎週楽しみにしていたものです。

 このようにいわゆる百合的な視点抜きにしても、れいかさんとなおちゃんの間には特別な絆があることは明白だったのですが、シリーズも後半に入った第39話でとんでもない爆弾が投下されました・・・。シンデレラの物語がバッドエンドに改変されてしまうのを防ぐため、絵本の中に入ったみゆきちゃんたち5人。バッドエンド王国三幹部の妨害に耐え、正しい物語をなぞろうとする中、オープニングで「お姫様に扮したみゆきちゃん」の手をとっているのがれいかさんだったことが判明します。さらに、2人だけの舞踏会でダンスを踊り、結末では「シンデレラ、結婚して下さい」「はい、喜んで!」とプロポーズ。女の子同士の強固な絆が繰り返し描かれてきたプリキュアシリーズの長い歴史の中でも、結婚にまで至ったのはこの2人だけです(絵本の中の役柄ですが・・・)。

■道に迷い、道を見つける少女

 れいかさんが、己に厳しく他者に優しい高潔な精神の持ち主であることは確かです。しかしながら、彼女がメインとなるエピソードのサブタイトルには「れいかの悩み」というフレーズが2回にわたって登場しており、進むべき未来への道に迷う少女であることも描かれています。

 品行方正であることを周囲に期待され、それに応えてきたれいかさん。しかし、第16話でみゆきちゃんから「なぜ勉強するのか」を問われたことから、自分の本当にやりたいことは何か?という疑問が芽生えます。さらに第37話の生徒会長選挙でも彼女の悩みは続き、進むべき道を人に示すことの難しさに直面します。

 そして第43話、れいかさんはイギリスへの留学生に選ばれたことで、プリキュアを辞めるという選択を突き付けられるのです。「わがままを通して留学を取りやめればみんなの期待を裏切ることになる」と言うジョーカーに一度は心を折られかけるも、本当は離れ離れになりたくないというみゆきちゃんたちの本心に触れ、友達と一緒にいる今を大切にしたいという想いこそが自分の道だと見出すのでした。

 一般的な価値観から見れば、れいかさんの出した結論はみすみすチャンスを逃したように映るかもしれません。しかし、他人の決めた目標を目指してきたれいかさんが、ここで初めて自分の意志でその道を外れ、自分だけの道を描くという成長を遂げたのです。第16話で引用された高村光太郎の詩『道程』の一節「僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る」は、まさにこのことを暗示していたと言えるのではないでしょうか。

■ピンチでも魅力的

 第37話で、真面目な選挙演説では支持を集められない事を、対立候補に化けた敵幹部ウルフルンに指摘されて涙ぐむ表情や、第43話で留学とプリキュアの間で板挟みになった心の動揺から変身が解除されてしまったシーンなど、れいかさんはピンチの場面で妙な色気を感じさせ、視聴者をドキドキさせてくれます。こんな一面もまた彼女の魅力のひとつといえるでしょう。

 書き切れなかった「青木れいか」の魅力、名場面はまだまだたくさんあります。是非一度『スマイルプリキュア!』をご覧になって頂き、「青木れいか」の魅力をご自身で発見していただけたら嬉しいです。


【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】


★記者:高津志朗(キャラペディア公式ライター)

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  • 歴代最年長(中の人的な意味でwおっとwww)
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