『あの夏で待ってる』の「山乃檸檬(以下、檸檬先輩)」は、「霧島海人」達の先輩で「貴月イチカ」のクラスメイト。のはずですが、なぜか違う学校の制服を着ており、本当に学校の先輩なのかすらわからない謎の存在です・・・。いつも「うふふ」と微笑みを絶やさず、いつの間にか物語に絡んできて、何かにつけて海人やイチカに関わってくる檸檬先輩の驚愕の正体・・・。今回は、そんな檸檬先輩の魅力についてご紹介したいと思います。
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■いつの間にか中心に
檸檬先輩は、何の脈絡もなくいつの間にかイチカの側におり、地球についての知識が若干ずれているイチカ(実は宇宙人)の手助けをします。これは理由があるのですが、檸檬先輩のおかげでイチカはかなり助けられました。そして、海人達と自社製作映画を取る時には、「手助けする」といいながらいつの間にか監督となり、海人等をこき使うように・・・。高圧的でもなく、お願いする風でもなく、ただ淡々と指示するだけなのですが、何者も逆らえないような何かを感じさせ、いつの間にか海人達の中心に。普段は空気のように静かなのに、絶対的な存在感を持つ檸檬先輩。それもまた彼女の魅力のひとつなのでしょう。
■ホントにこの人何者?
最初は、自主映画の監督兼演出兼脚本担当でしたが、物語が進むにつれ、海人との関係に悩むイチカの相談に乗ってあげたり、イチカが宇宙に連れ戻されると混乱する海人達に的確なアドバイスを与えたり。追手から逃れるため車を用意し、檸檬先輩自ら運転するのですが、その車からはロボットアームが出たり、追手にミサイルを放ったりと、最初から謎だった檸檬先輩の正体は、ますます訳がわかなくなっていきます・・・。そして、最終回で驚愕の正体が明かされるのです。なんと檸檬先輩は、M.I.Bだったのです。M.I.Bとは、「みんな、異星人に、ぶっちゃけ会いたい」、という、対異星人に特化した団体。だからこそ、檸檬先輩はイチカと接触してあれこれ世話を焼いていたのです。
■過去の作品の登場人物にインスパイア
檸檬先輩は、とある作品の登場人物にインスパイアされたキャラクターです。『お願い☆ティーチャー』という作品があるのですが、その作品も異星人との出会いなどを描いた内容で、舞台も同じ長野県です。そして、そこに登場する「森野苺」というキャラクターが、檸檬先輩と外見からしゃべり方から中の人まで、まったく一緒なのです。
『あの夏で待ってる』は『お願い☆ティーチャー』のオマージュ作品ですが、檸檬先輩の存在は、この作品がいかに『お願い☆ティーチャー』をリスペクトしているかが分かる存在といえます(「お願い☆ティーチャー」の続編、「お願い☆ツインズ」にも登場します)。
檸檬先輩は作中で、高校生ではないように語っています。事件が片付くとすぐに転校(?)してしまいますし、最初からイチカの世話をするためだけに高校に潜り込んだのでしょう。この物語において、檸檬先輩はとても偉大な存在であり、物語に欠かせない人物といえます。もしも続編が作られるような事になったら、間違いなくそこにも登場するでしょう。永遠の17歳として。
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★記者:しゅるま(キャラペディア公式ライター)