「傾聴」とは、心理カウンセラーが相談者からの言葉を否定せず、黙ってウンウンと頷きながら話を聞くこと…と思っていませんか? 傾聴は時間をかけて習得する大切な技法のひとつであるだけではなく、日常的な相談場面においても実は効果のあるコミュニケーション方法なのです。
■ プラスしたい傾聴の視点は?
筆者が「傾聴」をテーマにセミナーを開講した際、共同で講師をつとめてくださった福森高洋氏(大学の薬学部講師、臨床心理士)は傾聴について著書『医療心理臨床の基礎と経験』(※)にて、「病院内で患者の看護計画が立てられる際に心理学関連の知識や技術として効果がある」と述べています。
筆者も経験がありますが、入院中の不安を看護士さんに聞いてもらえるだけで安心したことが。看護士さんは自身では多くを語らず、患者の気持ちや言葉を丁寧に受け止めてくれ、そこにも傾聴のベースにある丁寧な心の交流を感じました。
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■ 傾聴を日常生活に応用する際のポイント
傾聴は心身が弱っている患者やその家族に対して行われていることからも、パートナー同士・親・社会人にも大切なコミュニケーション能力と言えるでしょう。
■ 傾聴応用のコツ
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傾聴は他にも、管理職の場合は部下のメンタル面のサポートで、子育て中や両親の介護などにも適切に用いることで、言葉掛けに温かさが生まれます。また言葉のやりとりで、カっとしたり悲しい思いをする前のワンクッション置く機能としても傾聴が役立ちます。
人の世話に抵抗がなく、会話が好きだったり相手を思いやることができる女性にとって、傾聴は日々磨くことが出来る能力です。コミュニケーションに傾聴を上手に取り入れ深めていけば、仕事でのポジションのアップや、恋愛での縁、家族との楽しい時間に恵まれることでしょう。
良質なコミュニケーションは生活を向上させるベースになります。ぜひ傾聴のコツを会話に取り入れてみてくださいね。
[ 執筆:桜井まどか(美エイジング(R)心理カウンセラー), 2015年7月13日]
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【参考】
※1. 馬場謙一監修、福森高洋・松本京介 編著(2010)『医療心理臨床の基礎と経験』第5章 心理士の連携, pp.186、日本評論社
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