為末大氏「聖域ではなく、開かれた国立競技場に」、計画見直しに著名人が続々コメント

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2015年07月17日 20:11  弁護士ドットコム

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巨額の建設費で批判を浴びていた新国立競技場の建設計画をめぐって、安倍晋三首相は7月17日、現行の計画を白紙に戻して、ゼロベースで計画を見直すことを表明した。「できる限りコストを削減して、ベストの計画を作っていく」と述べた。


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2020年の東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場となる「新国立競技場」は、デザイン審査時の予算は1300億円だったが、現在の総工費の見通しは約1200億円以上も多い2520億円にふくらんでいる。NHKの世論調査では「納得できない」が80%を超えるなど、計画の見直しを求める声が高まっていた。



●ちきりんさん「ザハさんとその事務所に誠意を尽くして謝りましょう」


安倍首相の「ゼロベース見直し」宣言を受けて、著名人たちがツイッターやブログで、さまざまな反応を示している。作家の乙武洋匡さんはツイッターで「大英断。国民の声に耳を傾けたうえでの決断を支持します」と書き込んだ。



社会派ブロガーのちきりんさんもツイッターで「(デザインを手がけた女性建築家の)ザハさんとその事務所には誠意を尽くして謝りましょう。(違約金を支払うことはもちろん) 彼らもまた大きな迷惑を被るのだということを忘れないように」とつづった。



コラムニストの小田嶋隆さんは「スタジアムの見直し案は、誰がどういう手順で誰の責任において策定するんだろうか。早くからスタジアム建設を白紙撤回することを求めていた人たちに、見直し案の作り方について相談ぐらいはしているんだろうか」と疑問を呈していた。



また、元男子陸上選手の為末大さんは、ブログを更新し、「一時期は決定したことだから覆せないという空気がありましたが、こうして再検討されることはうれしく思います」「私のアスリートとしての願いとしては国立競技場は聖域であることをやめ、毎日国民に使われるすべての人にひらかれた国立競技場を目指して欲しいと思います」と記した。



●「白紙見直しは基本的に歓迎する」


新国立競技場の建設自体に反対してきた市民団体「神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」の共同代表をつとめる森桜さんは、安倍首相の見直し方針の表明を受けて、弁護士ドットコムニュースの取材に応じた。



安倍首相が白紙見直しを表明したことについて、「現行案は、経済的にも環境的にも致命的なリスクがあった。基本的に歓迎する」と評価。ただ、今後の計画見直しについては、「建設予定地も見直されることになるのか。もう一度、立ち止まって考え直してほしい」「新国立競技場の建設ありきで進んでいくことには疑問を持っている」と述べた。



また、森さんは「新しい競技場を建設するならば、明治神宮外苑競技場、国立競技場という神宮外苑の歴史的な文脈を参考にして検討するべきだ」「東京周辺には、味の素スタジアムや日産スタジアムなどがある。今すでにある競技場の活用も考えるべきだ」と話していた。


(弁護士ドットコムニュース)


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