受診者の約3割でなんらかの病気見つかる
内視鏡検査というと、「喉を通すときに苦しい」「つらそう」というイメージを持つ人が多いでしょう。内視鏡検査には、口や鼻から内視鏡を挿入し、食道、胃、十二指腸を検査する上部部内視鏡検査、肛門から内視鏡を挿入して大腸を検査する大腸内視鏡検査などがあります。
オリンパス工業株式会社が約23,500人を対象として実施したアンケートによると、上部内視鏡検査を受けたことのある人は42.5%、大腸内視鏡検査では21.5%でした。受診しない理由は、「自覚症状がないから」「つらそうだから」が多く挙がりました。
ただし、内視鏡検査を受けたことがある人の3割以上に何らかの病気が見つかっています。また、内視鏡検査を受けたことがある人や最近検査を受けた人ほど、「つらくない」と感じる傾向にあるようです。自覚症状がなくとも、つらそうに思えても受診したほうがよいかもしれません。
定期的な検診が病気の早期発見・治療に重要
今回のアンケート結果について、田坂記念クリニックの内視鏡専門医・山口芳美先生は、「胃・腸内の粘膜表面を直接、詳細に観察できるのは、様々な検査方法の中でも内視鏡検査だけ」とコメント。病変の発見に優れ、病変を取り除く処置も同時に行えるのがメリットと語ります。
また、「自覚症状がないから」受診しないという理由が多かったことについて、「上部消化管(食道・胃・十二指腸)でも、大腸でも、早期のがんは一般的に自覚症状がない」と指摘。定期的に検診を受け、早期のうちに発見することが非常に大切とのことです。
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じつは、毎年7月14日は7と14で「ないし(内視)の日」とされています。内視鏡検査は、病気の早期発見・治療に重要な役割を担っています。胃がん検診と大腸がん検診の対象年齢である40歳以上の人は、定期的な受診を心がけてみてはいかがでしょうか。(下玉利 尚明)
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