家電アトリエで出会った・・・使う人の気持ちとつながる「スマート家電」とは

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2015年07月31日 11:30  FUTURUS

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FUTURUS(フトゥールス)

都内のとあるマンションの一室にある「家電アトリエ」。そこには色鮮やかな冷蔵庫や、様々な形のオーブン、炊飯器、そしてそよ風を吹かせるエアコンなどが綺麗に並んでいた。

今回、FUTURUS編集部は、「企業の思いを生活者に伝え、生活者の願いを企業に伝える」べく、顧客視点アドバイザー&家電コンシェルジュとして活躍している、神原サリーさんに未来の家電についてインタビューを行った。

家電の使い方も変わってきている

<技術の進歩が、家電の新しい機能を実現してきました。しかし、あらゆるニーズをひとつで埋める多機能家電は、もはや求められていないのではないでしょうか。強みを生かしたインパクトがあるものが人々の心に刺さる。一点特化型こそが、これからの家電には欲しい機能なのかもしれません>

と神原さんは話す。

神原サリーさん1

個々のニーズに特化し、機能が細分化された家電が増えてきている。たとえば、「おいしいパンを焼く」ことにこだわった家電があってもいいじゃないか、という考え方だ。なんでもできる家電より、個人のわがままで家電を組み合わせる“選ぶ楽しさ”を大切にする時代になっているような気がする。

家電3

「家電アトリエ」を設けた意義とは

家電も、実際に使うことで“五感”でわかることがある。

おいしいご飯が炊ける炊飯器は試食販売もできるが、エアコンや扇風機が部屋に生み出す風の流れは、店頭では体験できない。こういったものを伝えるのも、アトリエがあるからこそできるのだという。

家電2

<実際に使って、家電を見る視点が変わってくれればうれしいですし、操作感を味わってもらいたいです>

今は一般の公開はできていないが、今後はサロン形式で家電を実際に使うことで、感じられる場があってもいい、と神原さんは思いを語った。

便利さの先に求められるもの

この世界には、人々が「あったらいいな」と思うことを次々と実現できる技術がある。だからこそ、本当に大切にすべきことは“使う人の心に響く”ものかどうかではないだろうか。

神原サリーさん2

掃除機を使うときに感じる手触り、肌で感じるエアコンの風、スイッチを押すときの音……。毎日使う家電だからこそ愛着がわくものであるべきで、“上質な暮らし”には、ただ便利な機能の家電をそろえることよりも、日々感じる“わくわく感”があってもいい。

ただ、デザイン性を重視しているだけではない。持っている、使っているだけで楽しい、幸せを感じられる。そんな“うふふ家電”が人の心に本当に響くのかもしれない。

壁プロジェクター2

家電とのコミュニケーション、それが未来のスマート家電

たとえば、雨の日のどんよりとした雰囲気を家電が感じ取り、家の中の空気をさわやかにしてくれる。さらにそれと連動して、プロジェクターが何もない壁に“気分が明るくなる風景”を映しだしてくれる……。

P7293068

実際にアトリエでは、壁に窓を作るイメージで、プロジェクターを使ってお気に入りの映像である“シカゴの街”が映し出されていた。

「使う人の気持ちとつながる家電」それこそがスマート家電といえるのではないか。家電という枠を超え、車やスマホも家電といえる時代がきている。暮らしの全てに便利さを求めるだけでなく、その先に家電を通しての「夢や希望を描けるか」が、神原さんの語る“未来の家電のかたち”である。

家電1

これからは、使っているだけでちょっと嬉しい、こだわりの家電に囲まれて“わくわく”や夢を感じられる暮らしをしてみてはどうだろうか。

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