エルメスのクロコダイルバーキンを巡り騒動が拡大

　女優で歌手のジェーン・バーキン（Jane Birkin）が、「エルメス（HERMÈS）」のクロコダイルバーキンバッグから名前の使用取り下げをブランドに要求した。問題はクロコダイルへの残酷な処置を理由にしたものだったが、指摘されていたファームのクロコダイルスキンは使用していないとエルメスは否定。

クロコダイルバーキンの改名要請の画像を拡大

　ジェーン・バーキンは声明の中で「私の名前が付いているエルメスのハンドバッグの製造にあたり、クロコダイルが残酷な方法で処理されていることを知りました。私はブランドに対して国際的な基準に則った改善が施されるまで"バーキン・クロコ"の名前を取り下げるように願い出ました」とコメントを発表。動物愛護団体PETAがYoutubeに投稿したファームの実態調査の動画では、飼育されているクロコダイルが粗悪な環境で殺傷されているという報告がされていた。
　米ファッションサイト「The CUT」の取材に対しブランドは「バーキン氏の気持ちを尊重し共有します」としつつ「指摘されていたファームのクロコダイルスキンはバーキンバッグに使用されておらず、ブランドはパートナーに高い倫理基準を課しクロコダイルの処置にあたっています」とし、公開された動画についても「ショックを受けている」とコメントしている。
　PETAは30日、製品の販売に対し圧力をかける目的でエルメス・インターナショナルの株主になったことをホームページ上で発表。同日、東京のブランド店舗前でも抗議を行うなど活動が活発化しており、今後の展開に注目が集まっている。