生誕80年の寺山修司 天才の命を奪った病「肝硬変」

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2015年08月02日 16:21  教えて!goo ウォッチ

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写真生誕80年の寺山修司 天才の命を奪った病「肝硬変」
生誕80年の寺山修司 天才の命を奪った病「肝硬変」
47歳で世を去ったのちも多くのひとを引きつけている、歌人で劇作家の寺山修司。2015年は寺山の生誕80年にあたり、故郷・青森で展覧会が開かれているほか全国各地で作品が上演されている。なかでも注目されているのは、8月10日から渋谷・オーチャードホールで上演される「青い種子は太陽のなかにある」。幻の音楽劇と呼ばれているこの作品、亀梨和也が主演し、蜷川幸雄が演出する。

改めて注目されている寺山だが、その人生は病と隣り合わせでもあった。未成年時代にネフローゼ、晩年は肝硬変を患い腹膜炎を併発した敗血症で短い生涯を終える。天才の死の原因となった肝硬変とは、どのような病気なのだろうか。

■肝臓だけではない全身性疾患

実は肝硬変は、独立した疾患ではない。病理組織学的な概念で、さまざまな原因による慢性肝炎により肝臓の細胞が壊死と炎症の繰り返しで破壊され、肝臓全体が繊維化して小さく硬くなり機能を失っていく病態を指す。

原因はウイルス、アルコール、自己免疫、薬剤・毒物、栄養・代謝障害、寄生虫含む感染症など、多岐にわたる。日本の患者数は約40万人といわれており、C型、B型の肝炎ウイルスによるものが最多で、次いでアルコール性肝硬変が多い。
参考:http://bit.ly/1UaPcKo

進行の程度によって症状はさまざまだ。自覚症状や血液生化学検査での異常もなく偶然に発見されるケースもあるが、栄養代謝の中心的な臓器である肝臓の能力が低下してくると、倦怠感や易疲労感をおぼえる、尿の色が濃く染まるほか、嘔吐や腹痛などの、消化器症状を主とする全身症状を訴えることが多くなる。

特有なのが、皮膚にクモ状血管腫や手掌紅斑が現れること。また、皮下出血や白色爪、女性化乳房などが認められることも多く、みぞおち周辺で硬くなった肝臓に触れられたりするほか、食道静脈瘤や腹部の静脈が怒張し、痔核ができる場合もある。
参考:http://bit.ly/1h9mknJ

重症化すると黄疸や腹水、肝性昏睡など続発症・合併症に伴う症状が現れる。寺山修司が併発したのは急性腹膜炎だといわれているが、腹水を合併する疾患に発生する特発性細菌性腹膜炎は、肝硬変が基礎疾患となっている場合がほとんどだ。

肝硬変の合併症で要注意なのが、肝がん、肝不全、食道静脈瘤の破裂に伴う消化管出血。偶然にも寺山の元妻である演劇プロデューサーの九條今日子も、肝硬変による食道静脈瘤破裂により亡くなっている。
参考:http://bit.ly/1MxhkVW

栄養療法の進歩や食道静脈瘤の内視鏡的治療の向上などで消化管出血死や感染死は減少したが、その分肝臓がんによる死亡は増加している。肝硬変が認められたら肝機能検査とともに定期的に腫瘍マーカーの測定や腹部CT検査を受けるなど、予測される合併症への早期の対応が重要だ。

■肝臓の終末病態ではなくなりつつある

ウイルス性の肝硬変予防は困難だが、規則正しい生活習慣と健康的な食生活で、肝硬変そのもののリスク軽減は可能だ。過度のアルコール摂取や喫煙のほか、睡眠不足や過労も控えたい。

肝硬変そのものに対する治療薬はなく、正常な肝臓へ戻すことはできない。診療は原因の確定や病態の重症度判断と予後予測、合併症対策になるが、診断技術が向上し合併症に対する治療も著しく進歩してきている。

かつて肝硬変は慢性肝疾患の終末病態としてとらえられていたが、近年はそれが見直されつつある。
参考:http://bit.ly/1JUK6uy

今回は生誕80周年で話題の寺山修司がかかった肝硬変という病気を紹介した。「教えて!goo」では「寺山修司の作品で印象深いのは?」で、みなさんの意見を募集中だ。

●医師によるオンライン健康相談サービス「DoctorsMe」

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

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  • 『競馬には人生がある。学校で教えてくれない大切な事を君はここ(競馬場)で学ぶと良い。それが必ず君の人生を豊かにしてくれる』幼い頃競馬場で出会った天才詩人が話してくれた言葉です
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