妊娠すると水道水を飲まなくなる傾向
水道水と「ペットボトルの水」、普段の飲用水として、みなさんはどちらを選びますか?飲用水の安全性についての啓発活動を展開している「水を考えるプロジェクト」が、10歳未満の子どもを持つ母親500人を対象に、飲用水に関する意識調査を実施しました。
それによると、子どもを持つ女性の6割から7割が、妊娠や出産をきっかけに飲用水の選び方が変わったと回答していることがわかりました。具体的には、妊娠をきっかけに「安全性」と「ミネラル」を意識して飲用水を選ぶ人が多くなっていました。
妊娠前にペットボトルの水を飲んでいた人は37.6%だったのに対し、妊娠後には47.6%と10%増加しています。一方で、水道水を飲む人は、妊娠前は45.5%だったのが、妊娠後には31.6%に。13.8%の人が水道水の飲用を止めていました。
水質基準が厳しいのはミネラルウォーター?それとも水道水?
ところが、同プロジェクトのメンバーでもある水ジャーナリストの橋本淳司氏によると、「実は水道水の基準はミネラルウォーターより厳密」とのこと。基準を定める法律は異なりますが、ミネラルウォーターの基準を定めているのは食品衛生法で、水質基準は39項目。一方、水道法によって規定される水道水の水質基準は51項目にものぼります。
さらに、共通する7項目を比べても、水道水の方がその基準は厳しいのです。ミネラルについても、国産のミネラルウォーターは大部分が軟水で、水道水にも同程度のミネラルが含まれているとされています。
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今回の調査では、水道水の安全性についての信頼感が低く、ペットボトルの水は安全と考えている人が多いことがわかりました。ただし、それは固定観念といえるかも。さまざまな観点から安全性を考え、自分に合った水選びをすることが求められているのではないでしょうか。(林 渉和子)
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