(C)CHARAPEDIA『アルスラーン戦記』の「ギーヴ」。流浪の楽士を自称する美青年で、その美貌を武器に訪問する先々で女性を口説いては、金品をたかったりします。その一方、弓を良く使い、後に一緒に行動する「ファランギース」と共にその神業を称えられます。現状のパルスに不満を持ち、貴族などを見下していましたが、「アルスラーン」と出会いその考えを改めました。今回は、そんな「ギーヴ」の魅力についてご紹介したいと思います。
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■美貌の楽士
ギーヴは、楽器のウードをひきながら、即興で女性を賛美する詩を作ります。その甘い詩の内容とギーヴの美貌に惹かれない女性はおらず、行く先々で女性にたかりながら、旅をしていました。しかし、実は詩の才能はそれほどあるとも言えず、ファランギースを称える詩を作ったところ、ファランギースから「独創性がない」と言われたり、全く同じ詩を女性の名前だけ変えて贈ったりした事もありました。しかし、そんな指摘をされても、「詩は手を抜いても女性を愛する事に手は抜かなかった」と嘯くあたりは、いかにもギーヴらしいですが。
■弓の腕は超一流
そんなギーヴですが、実は武芸にも長けています。剣の腕もなかなかなのですが、特に弓の腕は超一流。王都エクバターナがルシタニア軍に包囲された時、捕虜となったパルスの将軍が見せしめに拷問を受けたのですが、不可能とも思える長距離を弓で射ぬき、将軍を拷問の苦痛から解き放ちました。また、アルフリードの兄にメルレインという弓の名人がいるのですが、ギーヴ(とファランギース)の弓の腕を見て、即座に負けを認めたほど。その弓の腕をもって、アルスラーンと共に行動しアルスラーンを助ける事になります。
■アルスラーンと出会い・・・
ギーヴがたかる女性は、金持ちや貴族、王宮に仕える女官といった、支配階級に属する人達です。ギーヴは、現状のパルスに不満を持ち、特権を享受する支配階級を蔑み、彼女達から金をたかります。しかし、アルスラーンと出会い、その人柄の良さに触れることにより、その考えは少し変わりました。
当初は、「ファランギースがいるから」と、アルスラーンと共に行動していたのですが、やがてアルスラーンに対して、今まで会った支配階級にはない王者としての資質を感じ、アルスラーンに忠誠を誓うようになります。後にヒルメスと対峙した時に、「宝剣ルクナバード(パルスの国宝で国王のみ所有権がある)はアルスラーン殿下にこそふさわしい」と言い放ちます。以前のギーヴからはまず出てこないセリフでしょう。ギーヴもまたアルスラーンにより大きく変わった人物のひとりです
アルスラーンに仕えてから、ルシタニアからパルスを解放するまで数々の武勲を立てた「ギーヴ」。しかし、彼は武人や文官になるのを好まず、アルスラーンもそれを察し、自由に行動できるような官職につけました。アルスラーンには忠誠を誓えても、パルスには仕えたくない。いかにも“流浪の楽士”を自称するギーヴらしいです。この、常にぶれないところもまた「ギーヴ」の魅力なのでしょう。
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★記者:しゅるま(キャラペディア公式ライター)