普段の食事からのダイオキシン摂取量ってどれくらい?
毒性の強い有害物質であるダイオキシンやポリ塩化ビフェニル(PCB)。水、大気や土壌などにも含まれ、普段の暮らしの中で意図せずに摂取してしまうことが懸念されています。そこで東京都は、それらの摂取量を調査し、2014年度の調査結果を公表しました。
調査では、普段の食事や生活環境から体内に取り込まれるダイオキシンなどの摂取量を算出。それらが、人間が一定の量を生涯にわたって摂取し続けても健康への悪影響がないと法律で定められている「耐容一日摂取量」を上回っていないかどうかを確かめました。
通常の食事から体内に取り込まれるダイオキシンの量は、体重1kg当たり1日0.51pg(ピコグラム)。耐容一日摂取量の4pgを大きく下回りました。PCBやメチル水銀、カドミウムなどの有害物質についても、耐容一日摂取量を超えることはありませんでした。
東京湾で取れた魚介類は安全?
それでは、東京湾で取れた魚介類はどうでしょうか。生のまま食べた場合でも、東京湾産の魚介類から取り込まれるダイオキシン量は0.85pgで、生活環境からの摂取量を合わせてもセーフ。PBCなどの有害物質も検出されましたが、いずれも問題ない数値でした。
また、市場に流通している魚介類についても調査しましたが、PBCなどの化学物質は検出されたものの、安全上問題となる値ではありませんでした。通常の食事も東京湾の魚介類も、ダイオキシンやPCBなどか化学物質については「心配なし」といえそうですね。
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ところで、ダイオキシンは水や大気、土壌からも体内に取り込まれます。一般的な生活環境で1日に摂取される量は0.01pg。食事から体内に入る0.51pgを合わせても、耐容一日摂取量を下回ります。普段の暮らしでは、過剰に心配する必要はなさそうですね。(林 渉和子)
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