オトナの悩みに光明?米当局が「女性用バイアグラ」を認可

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2015年08月26日 18:00  FUTURUS

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FUTURUS(フトゥールス)

ED治療の薬としてよく知られている『バイアグラ』。ひと頃に比べると落ち着いた感はあるが、登場した90年代末には性生活に悩むオトナの男女をサポートする“夢の薬”として紹介され、日本でもブームを巻き起こした医薬品だ。

そして先日、アメリカで『女性用バイアグラ』と称される薬品が、食品医薬品局の認可を受けたことで大きな話題になっている。いったいどんな薬なのだろうか。

性的欲求低下障害の治療薬としては初の認可

スプラウト・ファーマシューティカルズ(Sprout Pharmaceuticals)社が製造する『アディー(Addyi)』は、『フリバンセリン(Flibanserin)』という名前でも知られる非ホルモン性の医薬品で、閉経前の女性が悩む性的欲求低下障害(HSDD)の治療薬としては、初めてにして唯一の認可薬になる。

女性用バイアグラとはいっても効能は異なり、『バイアグラ』は勃起を補助し、性的な気分を高揚させる効果はないのに対し、『アディー』は性欲を高める効能があるという。

同社のCEOであるCindy Whitehead氏は、

<私たちは、人生に衝撃を与えるHSDDの治療を長らく待っていた、すべての女性にとって今回の認可が持つ意味を祝いたい>

と胸を張っている。

性的な思考や空想、意欲が減退・欠如するHSDD

アメリカでは、10人に1人が陥るHSDDは、性生活を営むための性的な思考や空想、反応の敏感さ、意欲といったものが減退、欠如し、個人的にもパートナーとの関係でも苦悩や苦痛を感じてしまう状態を指す。

『アディー』はこうした状態にある11,000人を対象に試験を行い、性的欲求の向上、性行為の喪失から来る苦悩の緩和、満足のいく性行為の増加といった効能が実証されたとのことだ。

一方、副作用としては、めまいや眠気のほか吐き気、不眠症といった症状が共通して見られたそうだ。低血圧や失神はめったに見られないが、朝に服用したり、アルコールや他の薬と同時に投与すると起こる恐れがあるため、こうした使い方は厳しく禁じられている。

オトナの悩みに光明?米当局が「女性用バイアグラ」を認可

スプラウト社は今後、『アディー』の安全性をさらに高めるために市販後の監視を進めるとのこと。日本での承認にはもう少し時間を要すると思われるが、認可されればHSDDの効果的な治療薬として多くの人の悩みを解消することにつながるかもしれない。

【参考・画像】

※ Sprout Pharmaceuticals Receives FDA Approval of ADDYI™ (Flibanserin 100 MG) – Sprout Pharmaceuticals

※ Young passionate couple making love in bed – shutterstock

※ まちゃー / PIXTA(ピクスタ)

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