首都圏の高校生が「労働組合」結成 「自分たちで職場の環境を改善したい!」

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2015年08月27日 15:51  弁護士ドットコム

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アルバイトで働く首都圏の高校生たちが労働組合「首都圏高校生ユニオン」を結成した。メンバー3人が8月27日、東京・霞が関の厚生労働省で記者会見をした。3人の高校生たちは「『研修中』として最低賃金以下で働かされていた」「制服代を給与から天引きされた」「テストなのに休ませてもらえなかった」「働いた時間を15分単位で切り捨てられた」など、バイト先で直面した問題を次々と報告した。


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東京都内の定時制高校2年・羽多野幸遥さん(17)はバイト先のコンビニで、上司から注意を受ける際、ファイルを机に叩きつけられるなどのパワハラを受けたという。「他の人には優しいのに、私にばっかり強く指摘してくるという差別的な扱いを受けました」



親のアドバイスで「首都圏青年ユニオン」に相談し、組合に入って団体交渉をしたことで、事態が前進したという。羽多野さんは「いろいろな人にたくさん助けてもらっているので、今度は自分も助ける側に回りたい」と結成の動機を語った。



●テスト前に希望通り休めなかった


千葉県の高校3年・小木友梨子さん(17)は、コンビニアルバイトなどで月5〜6万円、休み期間には7〜8万円を得て、趣味や生活、部活動のための費用などに充てている。小木さんは、「研修中だから」といって時給を最低賃金以下にされ、その後も長期間据え置かれていたため、これから団体交渉をするという。



小木さんはバイト先のコンビニで「スナック菓子のPOPを作って」と命じられ、せっかく家のパソコンで作ったのに、お金がもらえなかったというエピソードを紹介。小木さんは「『お礼』として、そのスナック菓子を一つもらいましたが、苦手なわさび味だったので食べられませんでした」と苦笑混じりに話していた。



千葉県の高校2年・條大樹さん(16)は「テスト前に1週間休みますと言ったら、『バイトは学校とは違ってお金をもらうためにやってるんだ。学校みたいに1週間も休まれたら困る』と言われてしまった。抵抗したけど、店長から威圧され、結局1日は働くことになった」と話していた。



首都圏高校生ユニオンは、若者を対象とした労働組合「首都圏青年ユニオン」の分会という位置づけで、現在は高校生5人がメンバーになっているという。首都圏青年ユニオンの神部紅委員長は「高校生は同世代の高校生相手のほうがより相談しやすい。アルバイト先の職場改善に取り組んでいる高校生がいるというPRにもつなげたい」としている。



今後は、首都圏の高校生を対象とした労働相談や「労働時間を1分単位で計測すべきだ」というキャンペーンなどを中心に活動していく方針だ。


(弁護士ドットコムニュース)


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  • 潰しが利くと思って使い捨てにするカスは、それなりの報いを受けろ。それと、高校生諸君は労働組合の政治運動には引き摺られないように注意を。
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