ホーム > mixiニュース > ライフスタイル > 新薬と同じくらい欠かせないものとは?乾癬治療のエキスパートが語る治療の在り方

新薬と同じくらい欠かせないものとは?乾癬治療のエキスパートが語る治療の在り方

3

2015年08月27日 18:10  QLife(キューライフ)

  • 限定公開( 3 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

QLife(キューライフ)

身体的にも精神的にもQOLが損なわれる自己免疫疾患「乾癬」

自治医科大学医学部皮膚科 大槻マミ太郎先生

 自己免疫機能に障害が生じて発症する慢性的な皮膚疾患「乾癬」(カンセン)。皮膚が赤く盛り上がり、銀白色のフケのようなものが付着。それがポロポロとはがれ落ちるなどが典型的な症状です。かゆみや痛みを伴うことも多く、完治が困難なため、患者さんのQOL(生活の質)に大きく影響します。

 乾癬によるQOLの低下は肉体的なものだけではありません。自己免疫疾患なので、他人にうつることはないにも関わらず、“カンセン”という響きから、「感染症なのではないか」と勘違いされることも。これにより、いわれのない誹謗中傷を受け、精神的な苦痛を受ける患者さんも少なくありません。日本イーライリリー株式会社が乾癬患者さんを対象に行った調査では、目に見える部分に症状がある患者さんの半数以上が、対人関係に影響が「常にある(あった)」「たまにある(あった)」と回答しています。

 同社が開催したプレスセミナーで講演した自治医科大学医学部皮膚科教授の大槻マミ太郎先生は「乾癬は糖尿病や心筋梗塞と比べても、身体的項目も精神的項目も、障害される度合が非常に高いといわれています。見た目も大きく影響する乾癬は、精神的項目では、うつ病に近いくらいの障害を受けてしまいます」と語ります。

大槻先生「ライフイベントを見越した治療対応を」

 乾癬の皮膚症状は、適切な治療を受けることで改善できます。塗り薬に紫外線療法、ここ数年では生物学的製剤という新たなお薬の登場もあり、よりしっかり、より長期的に症状を抑えることができるようになってきました。その一方、先の調査では、現在の治療に満足している患者さんは、およそ3割にとどまることも明らかになっています。

 「『この症状、こういう患者さんにはこの薬』と決まっているわけではありません。性格、希望、通院条件、経済的背景、女性の場合は妊娠希望、他の疾患の既往歴。いろんなことを患者さんと相談しながら、乾癬のエキスパートが頭を振り絞って治療を行う必要があります」と大槻先生。患者さんと医師とのコミュニケーションが重要だと語ります。

 また、大槻先生は初期段階で適切な治療を受けることの重要性も強調。「皮膚症状もQOLも、治療によってよくなるため、乾癬は可逆的な疾患だという方もいます。しかし、人生にはライフコースがあります。たとえば、結婚しようと思ったときに乾癬を発症してしまい、結婚できなくなってしまう、それにより子どもをもてなくなってしまうこともあります。生涯QOL、ライフイベントを見越した治療対応が必要と認識されつつあります」(大槻先生)

 近年、新薬の登場により乾癬治療は大きな進歩をとげました。しかし一部のお薬では、有害事象の報告があり日本皮膚科学会が認定した施設でのみ、使用開始が認められていないという問題も抱えています。より安全で効果の期待できるお薬や治療法、そしてそれを患者と医師ともに納得し、適切に使用できる関係性の構築が、これらの乾癬治療のキモとなりそうです。(QLife編集部)

関連リンク

⇒元の記事を読む

    あなたにおすすめ

    ランキングライフスタイル

    前日のランキングへ

    ニュース設定