英仏海峡の高速鉄道、屋根に難民!で緊急停止

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2015年09月03日 17:21  ニューズウィーク日本版

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ニューズウィーク日本版

 中東や北アフリカから逃れてきた難民たちがまた、パリ発ロンドン行きの高速列車ユーロスターに命懸けで乗り込もうとした。


 火曜の深夜、英仏海峡トンネルに近い線路内で人が目撃され、ユーロスターは緊急停止。パリ行きとロンドン行きの各1本が始発駅に引き返し、1本がトンネルのフランス側で立ち往生した。2000人前後の乗客が影響を被ったという。


 トンネルの運営会社ユーロトンネルの公式ツイッターによると、列車の屋根の上に人が乗っている、と乗客から通報があって密航に気付いた。トンネル手前で停止した列車の乗客によると、「耳を澄まして、列車に登ろうとしている物音がしたら通報してほしい」と指示されたという。警察のヘリコプターがサーチライトで列車の屋根を照らし、捜査員が線路内に人がいないか調べた。


 ヨーロッパ大陸に逃れてきた難民の多くは、よりよい生活を求めてドイツかイギリスを目指す。英仏海峡トンネルのフランス側の出入り口に当たる都市カレーには難民が殺到。トラックや列車に乗ってイギリス側へ密航しようと道路沿いで野営するなど、以前から当局を悩ませていた。


 ユーロスターの広報担当ジョン・キーフによると、「カレーの港とトンネル入り口付近での警備が強化されたため、難民や移民は約5キロ内陸の駅に集まるようになった」という。「彼らは線路内に立ち入って列車を止め、その隙に乗り込もうとするが、移民を乗せて列車を走らせるわけにはいかない」


 停止した列車では、捜査員が車内を調べる間、「5時間くらい停電になった」と、乗客はBBCに語った。「真っ暗でエアコンも切れて、ドアを開けてはいけないと言われたので密室状態だった」




フェリシティ・ケーポン


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  • 屋根上乗車は貧困国では当たり前、そうでなくても、命がけで渡航してきた難民は高圧電気架線を気に止めていない。
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