意外と原作を知らない事も!?懐かしの“漫画原作ドラマ”10選!

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2015年09月13日 10:00  日本タレント名鑑

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日本タレント名鑑

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日本が世界に誇る文化「MANGA」。映画やドラマを見ない人でも漫画なら読むなんて人もいるのではないでしょうか。ドラマ化するにも方向性がはっきりしているのが良いですよね。しかし、その半面、「漫画を超えないとドラマ化する意味はない」というファン意識も強く、もろ刃の剣でもあります。今回は新旧織り交ぜ、「え?これ漫画原作?」と思われるほど漫画の影響を超えた作品や、漫画ファンにも受け入れられている名作を10作選んでみました。

漫画表現の多い大映ドラマは漫画原作が多い?『ヤヌスの鏡』

大げさなシーンや大げさなセリフが特徴的な大映テレビ製作のドラマ、通称「大映ドラマ」。オリジナル作品も多いのですが、自伝小説や漫画原作も意外に多いのです。杉浦幸さん、保阪尚希さん、岡本健一さん出演の『このこ誰の子?』は津雲むつみさんの『彩りのころ』。『おれは男だ!』、『風の輪舞』、『聞かせてよ愛の言葉を』、『花衣夢衣』など、数多くの名作がドラマ化されています。1987年の『アリエスの乙女たち』なども漫画原作。文化人としても著名な里中満智子さんの傑作です。

そして、ドラマの方が有名なんじゃないかと思うほど「え?漫画だったの?」と驚かれるのが『ヤヌスの鏡』。大映ドラマ常連女優の伊藤かずえさんが、原作漫画の大ファンでドラマ化を進めていましたが、スケジュールの都合で新人の杉浦幸さんが抜擢されました。

私生児として生まれた優等生の裕美(ヒロミ)は、祖母に厳しくされた反動で二重人格に。ヤンキーのユミになってしまい、トラブルを起こすというストーリー。実際に女性の心の中にある多面性や、変身願望、思春期特有の戸惑いなど、ファンタジーの中にもリアルさがありました。また、杉浦さんの新人らしい戸惑いが、ヒロミの戸惑いととてもマッチしていました。もし、ヤンキー役のイメージの強い伊藤さんが演じていたら・・・なんて事も考えてしまいます。

原作の宮脇明子さんは、変身・サスペンス作品を多数発表しており、松雪泰子さん、三宅健さん、水川あさみさんなどが出演された『名探偵保健室のオバさん』も1997年にドラマ化されています。丁寧に書きこまれた美しい絵柄が世界観とマッチしており、他の漫画もおすすめです。

月曜9時の代表作!『東京ラブストーリー』『大奥』

月9ドラマの代表とも言える大ヒットドラマ『東京ラブストーリー』。ちょっとだけ優柔不断な男性と奔放な女性を主人公としたリアルな表現が見事でした。柴門ふみさん原作の作品はドラマ化も非常に多く、『P.S.元気です、俊平』、『同・級・生』、『家族の食卓』、『あすなろ白書』、『Age,35 恋しくて』、『非婚家族』、『お仕事です!』、『九龍で会いましょう』、『小早川伸木の恋』、『華和家の四姉妹』、『同窓生〜人は、三度、恋をする〜』などなど、数多くのドラマ化作品を発表しています。

2001年の『アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜』も漫画原作です。原作者のよしながふみさんは同人作家から商業誌デビューしたため、BL(ボーイズラブ・同性愛)作品なども多く発表されています。西洋骨董洋菓子店発表後も、男女逆転した江戸時代をテーマにした作品『大奥』などがドラマ化・映画化されています。ジェンダー漫画、ジェンダードラマが一般化したことの功労者といってもいいでしょう。

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ほんわか?事件も!酸いも甘いも楽しめる昼ドラ!『ぽっかぽか』『はるちゃん』

オリジナルのドロドロが多そうな昼ドラですが、古典小説や漫画原作も意外に多いのです。とくに心温まる系は漫画原作が多いようですね。

1994年から1996年まで3回にわたり放送された『ぽっかぽか』は深見じゅんさん原作。37巻続いた冴えない女の子が片想いに仕事に奮闘する『悪女』もドラマ化されています。やはり漫画が原作だと、既にお話が出来ているので続編が作りやすいのもポイント。青柳裕介さん原作の『はるちゃん』は1987年にスペシャルドラマが放送。中原果南さん主演の昼ドラは1996年から2002年まで長く愛されました。事情がありながらも仲居として泣いて笑って奮闘する姿は、私たちに元気を与えてくれました。

2015年の『明日もきっと、おいしいご飯〜銀のスプーン〜』で、義理の兄弟たちの心温まる食卓を描いた小沢真理さん。過去にも未婚の母と親思いの娘の生活をほのぼの描いた『世界でいちばん優しい音楽』(スペシャルドラマ)、『スウとのんのん』(『世界で〜』を原作とした昼ドラ)と何度もドラマ化しています。どの作品も心温まるストーリーです。

漫画原作全盛期の秀作!『金田一少年の事件簿』『花より男子』『のだめカンタービレ』

『家なき子』、『銀狼怪奇ファイル』など、若手俳優やジャニーズ俳優主演ドラマが増えた90年代は若手俳優全盛期。この頃、人気漫画を原作としたドラマが増えます。しかし、漫画自体に人気がある作品の映像化は非常にシビアで、役者さんの演技力・雰囲気すべてが原作を越えていかない人気がとれず、あまり評価されない作品が多いのも現実です。

そんな中、漫画原作で最大のヒットとも言えるのが『金田一少年の事件簿』ではないでしょうか。シリアスもギャグもこなす初代の堂本剛さんは、当時15歳とは思えない演技力を魅せてくれました。小学生から子役として積んできた経験が生きています。原作とは性格やイメージも結構違う金田一くんとヒロインの美雪(ともさかりえさん)ですが、なぜかしっくり。高校三年間同級生だったという二人の息の合った掛け合いは、とても自然でほのぼのとしていました。もはや、「金田一」というと元の小説の金田一耕助でもなく、漫画でもなく堂本剛さんを思い出す人も多いのではないでしょうか?その後も、松本潤さん×鈴木杏さん、亀梨和也さん×上野樹里さん、山田涼介さん×川口春奈さんと、何度も実写化されています。

堂本さんの金田一と同じように、『花より男子』の道明寺とつくし、といって思い出すのもやはり、ドラマ版『花より男子』の松本潤さんと井上真央さんではないでしょうか?井上さんが子役から女優へと開花したこの作品。漫画から出てきたような井上さんのビジュアルや性格描写は見事でした。原作に比べて少し眼力が強く、意思も強そうだった事が女子の支持を集めた要因かもしれません。松本さんの道明寺も、原作から考えると少々華奢で、ビジュアル的には映画版の谷原章介さんや、台湾版のジェリー・イェンさんの方が近い気もしますが、細身の松本さんが「俺様」と偉そうに言い放つ姿は、ツンデレ感や強がり感をより感じ、なんだかとても可愛くて良いのです。

逆に、漫画から飛び出てきたようなビジュアルと性格をしっかり作りこんだのが、上野樹里さん×玉木宏さんの『のだめカンタービレ』でしょう。これは漫画を忠実に再現しながら、変な痛さも感じずテンポよくフィクション世界に我々をいざなってくれました。突飛な作りのため賛否両論もあるでしょうが、もう「のだめは上野樹里」「千秋は玉木宏」とインプットされてしまいましたので、リバイバルはなかなか難しいかもしれません。

『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』なども、瑞稀はスレンダーでスッキリした堀北真希さん、ハイジャンプの選手の佐野は小栗旬さん、中津は生田斗真さんの見事にチャラついたイメージが強いのではないでしょうか。2011年版もキャスティングが豪華で、前田敦子さんの男装もかわいく、イケメンも多数だったのですが、やはり先駆者のイメージが強かった気がします。

台湾版も韓国版も、「スポーツ選手」というイメージから2007年版同様、佐野役には背の高い体格のがっしりした俳優さんを起用しています。実際のところ、ハイジャンプは華奢な選手の方が多い気もしますが・・・。

え?これが漫画??壮大なストーリーを楽しむ『JIN−仁−』『医龍-Team Medical Dragon-』

幅広い層に支持され、名作の誉れ高い『JIN−仁−』。現代の医者が江戸末期にタイムスリップしたら?というファンタジー要素と時代劇要素の合わさったハイブリット作品。歴史を調べていた作者の村上もとかさんが、「漫画の中だけでも病気の人を救いたい」という強い思いで作っただけあり、ドラマからも熱い思いが伝わってくるようでした。主演の大沢たかおさん、綾瀬はるかさんだけではなく、坂本龍馬役の内野聖陽さんの演技が豪快でした。

2006年から2014年まで断続的にシリーズが続いている『医龍-Team Medical Dragon-』も実は漫画原作作品。原作通りなのはパート1のみで、それ以降は原作のキャラクターや世界観に肉付けされたオリジナル作品です。面白ければ二次製作作品も大歓迎です。ドラマチックにするために、非現実的なシーンも当然多くなりますが、麻酔科医がクローズアップされるなど、フィクションの中にもどこかリアルさへの追求を感じる事が人気の秘けつかもしれません。他にも、アニメ的な描写で人気を博した『アオイホノオ』、原作に忠実に淡々と進行する『孤独のグルメ』、キャラを忠実にドラマチックに再現した『ウロボロス〜この愛こそ、正義。』なども良かったです。

そして、爆発的人気作品のドラマ化といえば今秋に放送を控えたあの名作。漫画『シティーハンター』のパラレル作品『エンジェル・ハート』です。コメディもシリアスも飄々とした役どころもこなせる名優、上川隆也さんが冴羽りょうを演じるとあって、原作に忠実であってもなくても最高の作品が生まれる予感をひしひしと感じます。今後、名作として選ばれる作品になる事が期待されますね。

今回選んだ10作品はどれも人気作。再放送などでご覧になった方も多いのではないでしょうか?まだみていない作品がある方、アニメや漫画をドラマと見比べてみると、また違った楽しみが見えてくるかもしれません。

今回選ばせていただいた、懐かしの漫画原作ドラマ10選

『ヤヌスの鏡』
『東京ラブストーリー』
『大奥』
『ぽっかぽか』
『はるちゃん』
『金田一少年の事件簿』
『花より男子』
『のだめカンタービレ』
『JIN−仁−』
『医龍-Team Medical Dragon-』

文/藤原ゆうこ

このニュースに関するつぶやき

  • 柴門ふみ先生の作品は映像化されたものが多いですね。堂本剛版「金田一少年の事件簿」といえば、クラス内で「じっちゃんの名にかけて」の台詞が流行したこともありました。
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