平成生まれの人は信じられないかもしれないが、最初の『スター・ウォーズ』のころ、映画にCGはほとんど使われていなかった。
別々に撮った実写の映像を合成するなどした“特撮”が主流だった。また、そもそも最初の『スター・ウォーズ』は低予算映画だったのだ!
いま、『スター・ウォーズ』シリーズには、CGがふんだんに使われ、有名俳優が何人も出演し、多額の予算を注ぎ込む大作となった。でも、やっぱり『スター・ウォーズ』は『スター・ウォーズ』だったんだ。
今年の12月、シリーズ最新作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の公開が予定されている。待望の新作撮影の舞台裏を紹介した、動画『Star Wars: The Force Awakens – Comic-Con 2015 Reel -YouTube』が公開中だ。
木造のミレニアム・ファルコン
最初の『スター・ウォーズ』は、その時代としては精一杯だったにしろ、壮大かつファンタジックなSFの世界を描きつつも、人間くさいというか、手作りくさい親しみやすさが、また魅力のひとつだった。
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極端にいえば、美大の学生がFRPで作れちゃいそうな世界だったのだ。
『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』から早くも10年が経ち、もはやだいぶCGが使われるようになって、昔ほどの生々しさはなくなってしまったように思っていた。
しかし、このメイキング映像を見ると、やっぱり肝心なところでは、砂漠にセットを組み、爆薬を爆破し、人間が着ぐるみを着て、楽しそうに演じている。ハリソン・フォード扮するハン・ソロの愛機『ミレニアム・ファルコン』のセットなんか木造だ!
この動画は、サンディエゴで行われたイベント『コミコン』の会場で上映されたものだ。収録されている撮影シーンは、特に生っぽい撮影の場面ばかりであるように見える。この動画の製作者も、『スター・ウォーズ』の魅力が“人間くささ”であることをわかっているのだろう。
魅力的な撮影現場
思えば、『スター・ウォーズ』の楽しさというのは、映画の中の「遠い昔、はるか彼方の銀河系」の世界だけでなく、あのセットのなかで、あんなカッコをして撮影した人たちの様子に、思いを馳せるところにもあったのかもしれない。それだって映画の中の登場人物と同じくらい楽しそうじゃないか。
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自分が子供の頃に興奮したあの世界が、40年近い時を超えても魅力を失わずに戻ってきた。実は、「スター・ウォーズなんて子供向けの娯楽作品だろ」とちょっとバカにしていた時期もあったのだが、この年になってもわかったことは、やっぱり『スター・ウォーズ』は偉大だ。
それにしても、ハリソン・フォードはいまだにカッコいいな。
【参考・動画】
※ Star Wars: The Force Awakens – Comic-Con 2015 Reel – YouTube
【画像】
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※ Lukasz Janyst / Shutterstock