【冴え女シリーズ（５）】[私のハートもスウィーツに♪]８話（前半）「話を聞いてくれますか？」

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【冴え女シリーズ（５）】[- 私のハートもスウィーツに♪ -]

■作品概要
漫画家を目指すフリーターの美奈は、アルバイト先の店長兼パティシエ卯月悠にひそかな想いを抱いていた。とある日の休憩時間、他愛もない会話で卯月が語るお菓子への想いを聞くうちにますます美奈は卯月のことが好きになり。たった１時間の休憩の間に恋は実る？


●８話（前半）「話を聞いてくれますか？」


卯月「そうですよね……」

美奈（卯月さんは、優しい。だから、時々私は勘違いをしてしまう。でも、卯月さんは……誰にでも優しい）

卯月「あの……美奈さん、僕の話を……聞いてくれますか」

美奈「……え？」

卯月「……嫌われてしまうのを覚悟で話します。だから、聞いてください」

美奈「……？」

卯月「製菓学校が女の子ばかりだった、ということは話しましたよね。実は僕、一年目にある失敗をしたんです」

美奈「失敗？」

卯月「はい。僕は高校を出たばかりで……クラスが女の子だらけという状況に浮かれていたんでしょうね……ものすごく格好つけていたんです」

美奈「卯月さんが？」

卯月「はい。わざと女の子に冷たくしたり、そっけない態度をとったり……でも、結果としてなぜかとてもモテていたそうで……」

美奈「でしょうね……」

卯月「一年の間にたくさんの女の子から告白されて、それを全てお断りしました。それも、かなりこっぴどく振ったんです。そうしたら、クラスの女の子の大半が、僕の敵になりました……」

美奈「敵……」

卯月「クラス内の雰囲気は最悪になり、先生方からも、共同作業ができないクラスとしてすこぶる不評に……」

美奈「ある意味すごい……卯月さん一人の影響力……」

卯月「後から分かったことなんですが、女の子たちの間でも、色んな攻防戦があったそうなんですね。誰が先に告白する、とか。ヘタなタイミングで僕にアプローチすると、抜け駆けと言われていじめが発生したり……」

美奈「ちゃんとお菓子の勉強しなさいよ、女子！」

卯月「あはは。そうなんですよねぇ。でも、年頃の男女を三十人もひとつの教室に詰め込んだら、こんなものでしょう？」

美奈「私とは、無縁の世界ですが……」

卯月「そうなんですか？」

美奈「いえ、構わず続けてください」

卯月「ともかく、惨劇の一年がそんな感じで過ぎまして。二年目に入ったときに、クラス替えがあったんです」

美奈「製菓学校って、二年で卒業でしたよね？」

卯月「そうなんです。つまり、その年は文化祭の運営や卒業制作、共同作業が前の年よりも増える。春休み中に、僕は思いました。前年度の二の轍は踏むまいと！」

美奈「気付いて頂けて何よりです……」


【冴え女シリーズ（５）】[- 私のハートもスウィーツに♪ -]８話（後半）へ続く


●出演キャラクター

卯月悠（うづきゆう）36歳：パティシエ
島崎美奈（しまざきみな）24歳：フリーター

●声優および制作クリエイター

シナリオ：藍沢涼
イラスト：三月涼
男性声優：涌井直輝
女性声優：菜月ありさ

●アプリ概要

様々なシチュエーション、たくさんのイケメン＆イケボ男性との１時間のオリジナルラブストーリー（ボイス＆アニメーションドラマ）を集めた、女子のための図書館、もしくは映画館のようなラブドラマアニメーションアプリです。