「え? もう8Kが出るの? こないだまで4Kで騒いでたのに!?」
地デジ放送が始まったとき、その再現力の高さにおどろき、女優の化粧の状態までクリアに再現されるため、“女優泣かせ”などと言われていた記憶がある。
やがて4Kテレビが家電屋さんに並び、「すんごい」「ほほーっ」などと感心していたら、もう時代は8Kへ?
確かに2018年には8K解像度放送が始まる予定だ。それにしてもいったいどんな映像になるのか。
世界初の映像品質へ
9月16日に、8Kディスプレイ『LV-85001』を発表したのはシャープだ。市販品としては世界初のHDR(ハイダイナミックレンジ)対応となる。
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市販品と行っても家電量販店に並ぶわけではなく、プロ仕様として受注生産の形で10月31日から販売される。
『LV-85001』は85V型のIGZO液晶ディスプレイであり、高解像度というだけでなく、『AQUOS』の高輝度・高色域表示技術などを継承しているという。
ではどのくらいの解像度かというと、フルハイビジョンが1,920×1,080ピクセルであるのに対し、『LV-85001』は7,680×4,320ピクセルという16倍もの解像度になる。
この高解像度を再現するために、高速大容量の映像を処理するための回路が開発された。
映像編集現場のプロユースに対応する為に、最大輝度は1,000カンデラ/平方メートルでコントラスト比は10万:1、視野角度は左右176度となっている。そして次世代の色規格とされているITU-R勧告のBT.2020を78%カバーする色域包含率を実現しているので、再現できる色域がさらに広がり鮮やかさを増すことになる。
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『LV-85001』本体は横1,930mm、高さ115mm、奥行きは173mmで、重量は約100kg、サウンド面ではサブウーファー搭載の65W2.1chスピーカーシステムが搭載されている。
プロ仕様のディスプレイをいち早く体験するには
『LV-85001』には地上デジタルとBS110度CS放送のチューナーは搭載されているが、4K・8K放送受信用のチューナーは搭載されていない。
つまり、映像編集現場での“プロ用ディスプレイ”として使用されることを前提にしている。
もし、『LV-85001』の映像品質をいち早く実際に確認したいのであれば、10月7日から千葉市の幕張メッセで開催される『CEATEC JAPAN 2015』で初公開されることになっているので、そちらに参加するのが早い。
新たな領域に入った映像を、その眼で確かめてはいかがだろうか。
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【参考・画像】
※ 8K映像モニター 第1弾モデル<LV-85001>を発売 – SHARP
※ 85V型ワイド <LV-85001> – SHARP
※ scyther5 / Shutterstock