5,000年の歴史を持っていても、変えたほうがいいものもある。きっとカミソリはそうだったのだろう。
アメリカ・カリフォルニア州の企業SKARP TECHNOLOGIESが、思いもよらない革新的方法でひげを剃るカミソリを発表した。
なんとレーザーを使うというのだ。
レーザー光にはメリットがいっぱい
レーザー光を使うヒゲ剃り『The Skarp Laser Razor(レーザー・レーザー)』は、現在クラウドファンディングのサイト『Kickstarter』で資金を募集中だ。
目標額は16万ドルだったが、48時間でその額に達し、1週間を経過した時点で100万ドルを突破した。
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ヒゲ剃りにカミソリを使うことは、もう5,000年も昔から変わっていないという。しかし、この『The Skarp Laser Razor』は、カミソリではなくレーザー光を使うことで、さまざまなメリットを生む。
・肌をキズつけない ・カミソリ負けしない ・感染症の心配がない ・ワックスやクリームも不要 ・それでいていスムーズに剃れる ・替え刃が必要ない ・水も必要ない
などなどだ。したがってひとにも環境にもやさしい。そして剃り心地もいいようだ。
「発色団」の特性がカギだった
レーザーでヒゲを剃ることが可能になったのは、その波長にカギがあるらしい。以前から濃い色の毛をカットできる波長は知られていたが、明るい色の毛はカットできなかった。
しかし、研究開発の末に、毛の中にある『発色団』(特定の波長を吸収する性質を持つ粒子)が、特定の波長の光に当たるとカットされることを発見した。
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そしてその『発色団』は、年齢、性別、人種を問わず、いかなる人にも必ず存在するものだった。そうして明るい色の毛も、レーザーでカットできるようになったというのだ。
レーザーの耐久性は約5万時間。出力は低いので、目にも安全だという。電源には単4電池を使用し、通常の使用で約1ヵ月もつという。原稿を書いている時点では、大幅割引となる先行予約は売り切れとなり、1個あたり189ドルで初期ロットの製品を購入できる。発送は2016年の3月頃になるようだ。
筆者は、基本的にカミソリではなく電気シェーバーを使ってひげを剃っている。それはカミソリ負けを起こしてしまうからだ。
この手のものは、実際に使ってみなければわからないが、『このThe Skarp Laser Razor』だったら、ひょっとすると電気シェーバーよりいいかもしれない。
人類の歴史としては5,000年ぶりに、そして我が家でも30年ぶりに、ひげ剃り方法の革命が起きる、かも?
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【参考・画像】
※ The Skarp Laser Razor: 21st Century Shaving – Kickstarter
※ SKARP TECHNOLOGIES PRESS