Googleの様なIT企業や自動車メーカー各社が、自動運転自動車の開発競争をおこなっているので、自動運転自動車が街中を走るのはそう遠い未来ではないなぁ、と思っていたら、年内にも実用化が始まるらしい。
しかも、それは個人の自動車ではなく、公共の交通機関であるバスだという。
この自動運転で運転手がいないバスは『WEpod』という名で、オランダの公道で今年の11月から実際に運用される。
バスと言っても小型で可愛らしい外観だが、とうとう運転手がいない自動車が実用化されるわけだ。
スマートフォンで予約できる自動運転バス
この運転手がいないバス『WEpod』は、11月からオランダのヘルダーラント州で、ワーゲニンゲンとエーデの二つの町を繋ぐシャトルバスになる。
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スマートフォンで予約して乗れるため、“ソーシャル・モビリティ”と言える交通機関だ。
ただし、『WEpod』は当面は試験的な運用となるため、ラッシュアワーの時間帯や悪天候下では使われない予定だ。
スマートフォンのアプリで座席と目的地を予約すれば、待っているところに人が居ることを感知して自動的に目の前で停止する。
『WEpod』を製造したのはロボット企業のEasyMile社で、欧州連合(EU)が資金提供している自動交通システムのパイロットブログラム『Citymobil2』のために開発された。
『WEpod』は6人乗りで、最高速度は約25キロ。今回の実用化のために、公道で何度も試験走行をしているが、実際の運用では常に人間が遠隔監視することになっているので、コースを外れてしまうなどの緊急事態には対応できるような体制になっているのだろう。
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位置を制御するためにGPSを利用しているが、建築物などで遮蔽された場合は、搭載されているカメラによって補われる。カメラは走行中の看板や木などをランドマークとして記録しており、以前と同じ位置を走行しているかどうかを確認しているという。
『WEpod』の次は何が来るか
それにしても、自動運転がこれほど速く、しかもバスで実用化されるとは想像できなかった。
しかもスマートフォンで予約して搭乗する“ソーシャル・モビリティ”として自動運転が採用されることになった。
オランダでは、2016年5月からは、『WEpod』のルートや運用地域を拡大するという。
次は、スマートフォンで呼べば、最も近い所にいる自動運転タクシーが迎えにやってきて、目的地まで運んでくれることになるような予感がする。
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日本で同様の光景を目にするのはいつになるだろうか。
【参考・動画】
※ WEpods
※ Driverless WEpod shuttle is coming to Netherlands – Tech Insider
※ EasyMile driverless shuttle at EPFL University in Lausanne, Switzerland – Vimeo
【画像】
※ Rasica / Shutterstock