18歳・長谷垣なるみさんに聞く! 10代でマンガ家になる方法

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2015年10月06日 15:31  スタディサプリ進路

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クリエイティブな仕事のなかでも、人気の職業「マンガ家」。絵を描くのが好きな人なら、一度は「マンガ家になりたい!」と思ったことがあるのでは? でも、どうやったらプロのマンガ家になれるの? そこで、15歳でマンガ家デビューし、今年5月までは少女マンガ雑誌「なかよし」で『利根川りりかの実験室』(全3巻)を連載、10月からは新連載『花と忍び』をスタートさせているマンガ家の長谷垣なるみさんに、「10代でマンガ家になる方法」を聞いてみた! 1 (http://journal.shingakunet.com/wp-content/uploads/2015/09/11.jpg)『利根川りりかの実験室』(左)『花と忍び』(右)(C)長谷垣なるみ/講談社 本気で決意して、作品を投稿するところからスタート! 長谷垣さんが「プロのマンガ家になろう!」と決意したのは、中学3年の時だったそう。 10代で将来の道を決めるなんてすごいけど、どんなきっかけでそう思えたんだろう? 「私は幼いころからマンガが好きで『マンガ家になりたい』とずっと思ってました。でも、本気でプロのマンガ家を目指そうと思ったのは、2011年の東日本大震災がきっかけなんです。私は地元が福島なのですが、実家が被災してしまって…。学校にも通えない状況のなかで、家計を助けるために『自分のできることをやりたい』と思って、プロのマンガ家を目指すことを決めました」 強い決意を胸にプロのマンガ家を目指し始めた長谷垣さん。そこから、マンガ家になるために、まず始めたことは? 「ほとんどのマンガ雑誌は、月1くらいのペースで新人の作品を募集しているので、まずは、自分の絵柄に近い雑誌を探して、作品を郵送で編集部に送りました。その1週間後に、編集部から電話がかかってきて、『あなたの作品が新人枠の上位に入ったので、編集担当がつくことになりました』と言われたんです! それからは、編集さんにアドバイスをもらいながらマンガを描き始めて、1年後にデビューすることになりました」 2 (http://journal.shingakunet.com/wp-content/uploads/2015/09/21.jpg)『ディア→ディア』(C)長谷垣なるみ/講談社 インパクトのあるキャラで編集部の注目を集める! でも、編集部の目に留まるのは、おもしろい作品を描いているからこそ。マンガを描くときに、どんなことに注意すれば「この子はプロになれそうだ」と思ってもらえるんだろう。 「編集部にはたくさんの投稿作品が届くので、まずはインパクトのあるキャラクターを登場させて興味をもってもらうことを意識しました。私の場合は、ストーリーは王道の学園恋愛モノだけど、主人公が恋する相手をマジシャンにしたんですよ。そうすることで、落ち込んだ女の子をマジックで元気づけたりと、他の作品とはちょっと違うストーリー展開ができていいなと思ったんですよね」 3 (http://journal.shingakunet.com/wp-content/uploads/2015/09/31.jpg)『まじえす』(C)長谷垣なるみ/講談社 また、プロを目指すためには、「絵が生き生きとしていることも大切」と長谷垣さん。 「趣味でマンガを描いていた時は、顔の表情に力を入れていたんです。でも、本当に難しいのは手とか足とか体のパーツを描くことだと気づいて…。そこをしっかり描けないと、登場人物が生き生きと動いている感じが出せないんです。私は、親や友達にモデルになってもらって手や足のデッサンをしたり、人体の本を買ってきて、『手を曲げる時は、関節はこう動くんだ』と、体の動きを勉強しながら今もよく練習しています」 4 (http://journal.shingakunet.com/wp-content/uploads/2015/09/4.jpg)『花と忍び』(C)長谷垣なるみ/講談社 10代であることが、マンガ家になるうえで強みに! 長谷垣さんを担当する『なかよし』編集部の白土美帆子さんにも、「プロになるために必要なこと」を聞いてみた。 「趣味でマンガを描いていると、つい途中で描くのをやめてしまいがちですが、プロを目指すのなら、まずは“物語を完結させる”ことがなにより大切です。8ページなどの短編でもいいので描き切ることができれば、自分の自信にも繋がると思いますよ。さらに、その作品を親や友達などに見てもらって感想をもらうといいですね。身近に読者がいると、モチベーションも上がって描き続けられると思います。10代でマンガ家を目指す人の最大の強みは、学園モノや10代の恋愛モノをリアルに描けることです。日々の高校生活での経験や若いフレッシュな感覚をもっている10代のマンガ家志望の方々に期待している出版社は、多いと思います」 5 (http://journal.shingakunet.com/wp-content/uploads/2015/09/5.jpg)『ディア→ディア』(C)長谷垣なるみ/講談社 最後、長谷垣さんに「プロになってよかったこと」を聞くと、 「連載の締め切りに追われて深夜まで作業したり、大変なことも多いのですが、ファンレターやTwitterで『おもしろかった』『このキャラが好き!』という読者の方の反応を見ると、プロになれてよかったと思います。私は、“学校一のモテキャラ”“部活のスター的存在”といったキャラクターを描く時は、そういう友達を探して、実際に話を聞いています。そんな“10代だからこそわかる気持ち”をこれからもマンガにできたらいいですね」 とのこと。 6 (http://journal.shingakunet.com/wp-content/uploads/2015/09/6.jpg)(C)長谷垣なるみ/講談社 マンガ家を目指すうえで、実は10代ならではのやる気や感性が“武器”になるのかも!?  まずは、作品を投稿するところから始めてみる? ***クレジット*** 画像協力/講談社「なかよし」 (C)長谷垣なるみ/講談社 ※本文中の年齢等は、取材時のものです。

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