『ふるさと納税』に『空き家バンク』など、地方活性に関するアイデアが盛んになってきた。テレビなどでも特集が組み込まれ、このような取り組みを目にすることが多くなってきたと思う。
そんな地方創生の活気が息づくなか、一つのプロジェクトが北陸で開始した。
プロジェクトの名前は『ものづくり窓口』。地方に眠るモノ作りの技術や伝統を残そうとするプロジェクトである。さっそく詳細について紹介したいと思う。
北陸ものづくりのプラットフォーム
『ものづくり窓口』は、生産者と消費者を結びつけるプラットフォームである。
北陸は日本でも有数のものづくりの街だ。1,500年の歴史をもつ手漉き和紙や、日本トップシェアを誇る富山の鋳物、麻織物の最高級品である能登上布など、職人の魂が息づく街でもある。
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窓口では、そのような北陸が誇る繊維生地づくりや和紙、漆器や鋳物の商品などを職人の方々も交えて、販売したり、工場ツアー、ワークショップをするといった場を提供する。
お客様である消費者は、その中から気に入ったプロダクトや技術を学んだり、購入することができるというわけだ。
また地元の素材も展示することによって、県内・県外問わずデザイナーのインスピレーションを高め、実際に商品開発にもつなげる展開も考えているそうだ。
デザイナーと職人への場を提供することによって、ものづくりのコミュニティとして機能させていく狙いもあるという。
「ものづくり」を見つめ直すきっかけに
プロジェクトの発起人は、元々デザイナーで、金沢文化服装学院で非常勤講師なども務める下山和希氏。
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魅力的な工場や工房の取材活動を行ってきた経歴もあって、北陸のものづくりのコネクションは深いと思われる。大量生産、大量消費が主流になってしまったこの時代だからこそ、少し立ち止まって、ものづくりについて考えられる場を提供したいと言う。
『ものづくり窓口』はクラウドファンディングの『faavo』で資金調達を行い、目標額である100万円を見事に達成した。
窓口の拠点となる場所は2015年10月2日に石川県金沢市の犀川沿いにグランドオープンさせたようだ。ショールームとショップ、カフェが併設された拠点には北陸の素材を使った商品が置かれている。
北陸新幹線の開業によって、都心からのアクセスも向上した金沢。立ち寄った際は寄り道してお土産などを購入するのも良いかもしれない。
コミュニティの進化や化学反応は起こるのか? 今後の展開も見逃せないところだ。
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【参考・画像】
※ 想いを繋ぐ「ものづくりの窓口」を一緒に開きましょう。 – faavo