ハイブリッドの醍醐味!トヨタがルマン参戦マシンを使って171人分の朝食を同時に作った凄技とは?

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2015年10月13日 21:00  FUTURUS

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FUTURUS

FUTURUS(フトゥールス)

先頃、『TOYOTA BARISTA(バリスタ)』という名のカフェが1日限定でオープンした。

トヨタ自動車が企画した試飲会に続々と招待客が入店。

すると、あろうことか、カフェ内にルマン24H耐久レースに参戦中のレーシング・ハイブリッド・マシン『TS040 HYBRID』が突如出現。

カフェ内の招待客がざわつき始める。

それもそのはず、同車はパワートレインにトヨタ・ハイブリッド・システム・レーシング(THS-R)を採用した総出力1,000ps以上を発生するレーシングカーで、FIA世界耐久選手権第6戦 富士6時間レースにも参戦。

カフェ内でアクセル全開!

ピットクルーがゴーサインを出すと、エンジン音がカフェに響き渡り、レース開始。

店内の大型スクリーンにレースの舞台『サルト・サーキット』を再現した光景が映し出され、レーシング・ドライバーの運転操作に呼応するかのようにスクリーン内のマシンも左右に動き加減速され、招待客は大盛り上がり。


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『TS040 HYBRID』は同サーキットを320km/hを超える速度で周回開始、その後マシンは減速体勢に入り、シフトダウンによりエンジン回転数が8,600rpm以上にまで跳ね上がる。

ブレーキ回生で電力供給

数回の減速により、『回生ブレーキ(ブレーキ時にエネルギーを回収する技術)』で発生した電力で多数のサイフォンの湯が沸かされると共に電磁調理器でフライパンを加熱。

続いてタマゴが自動で次々に割られ、フライパンへ投下、見事に目玉焼きが出来上がった。

トースターにも回生電力が送電され、パンが焼き上がり、サイフォンのコーヒーも完成。

サーキット一周後、マシンを操っていたドライバーが降りて来てヘルメットを脱いだ。

レーシングマシンを操っていたのは…

現れたのは何と、元F1ドライバーの中嶋悟氏の長男で2012年からトヨタのWECプロジェクトに参加、昨年のル・マン24時間レースで日本人初のポールポジションを獲得した中嶋一貴選手( 愛知県 岡崎市出身30歳)だった。


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ル・マン24時間レースで、トヨタ『TS040 HYBRID』がブレーキング時に回収し、再利用しているエネルギーは一周あたり、6メガジュールだそうだ。

これがどれだけのエネルギーに相当するかと言うと、コーヒーなら約171杯、トーストなら約83枚、目玉焼きなら約58枚をつくれる量に相当すると言う。

171人分の朝食が見事完成

これを171人で分け合うと、1人あたりコーヒー1杯、トースト1/2枚、目玉焼き1/3個というモーニングセットが出来上がった。

今回のイベントはトヨタの『ハイブリッドシステム』の性能を身近に感じて欲しいとの思いから企画されたもので、ハイブリッド・レーシングカーを使って減速時に強大なエネルギー回収、その電力がどれほどの物かを目に見える形でわかりやすく表現したという訳だ。

またトヨタ以外でも、三菱が『アウトランダーPHEV』でアウトドアを楽しむという試みを行っている。

このように、ハイブリッドやプラグインハイブリッドならではの特性がもたらす、ドライブシーンだけにとどまらない新境地の醍醐味に、心躍らずにはいられない。

【参考・動画】

※ TOYOTA BARISTA – TOYOTA GAZOO Racing

※ TOYOTA BARISTA – YouTube

※ TOYOTA BARISTA Project Movie – YouTube

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