【2007年10大ニュース】 大臣自殺、突然の首相辞任……政界・激動の1年

1

2007年12月25日 13:00  mixiニュース

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

mixiニュース

2007年 10大ニュース

一般ニュース編

 2007年の「政界波乱」は、柳澤伯夫厚労相(当時)の「女性は子供を産む機械」発言で幕を開けた。「装置の数は決まっている」「一人頭でがんばってもらうしかない」などの発言に厳しい批判が集まるが、安倍晋三首相(当時)の擁護もあり続投を表明する。7月には久間章生防衛相(当時)が、米国による原子爆弾投下について「しょうがない」と延べ、収まらない世論を受け辞任の道を選ぶ。総裁選に出馬した麻生太郎外相(当時)も「アルツハイマーでもこれくらいは分かる」と不用意な例えで反感を買った。

 2月には5000万件を超える「基礎年金番号」の記録漏れが発覚。昨年6月にはすでに把握していたことも明かされ、社会保険庁の隠ぺい体質に懸念が広がった。その後も続々と明らかになる「ずさん」過ぎる管理体制に、不信感は募るばかり。12月には「最後の1人、最後の1円まで」と力強く公約を掲げていた舛添要一厚労相が、約1975万件の照合が難航していることを明かす。「できないこともある」という開き直りともとれる発言に、国民の怒りは頂点に。与野党からは「公約違反だ」と辞任を求める声も上がった。

 「政治とカネ」をめぐる不祥事も後を絶たなかった。高額すぎる光熱水費について「ナントカ還元水」と釈明した松岡利勝農水相(当時)は、緑資源機構談合で厳しい追及を受けた後、議員宿舎で首つり自殺。これにより疑惑の真相は明かされず、3人の自殺者を出した緑資源機構談合も大部分が闇の中だ。  その後を引き継いだ、バンソウコウ姿が印象的だった赤城徳彦農水相(当時)は2か月で、遠藤武彦農水相(当時)はわずか8日で辞表を提出している。短期間で3人もの交代は異例であり、農水相は「呪われたポスト」と噂する声も聞かれた。

 7月29日に行われた第21回参議院議員選挙は、1955年に自民党が結党して以来、初めて参議院第一党から転落するという歴史的大敗に終わった。獲得できたのは、121議席中37議席と過去最低。改選前の64議席から大きく減らす結果は、「年金記録漏れ」「政治とカネ」「閣僚の失言」の不祥事3点セットに対し、国民が厳しい審判を下した表れと言えよう。惨敗を受け、安倍首相は同日夜に会見。「真摯に受け止める」と述べた上で続投を表明した。

 数々の不祥事に「かばう」姿勢を見せてきた安倍首相。指導力不足、政治家寄りといった批判を受け止めつつも続投方針を崩さず、第168回国会の所信表明演説でも「内閣総理大臣の職責を果たす」と力説していた。しかし、わずか2日後の9月12日に突然辞意を表明。民主党の小沢一郎代表に党首会談を断られたことを原因に挙げたが、小沢代表はこれを否定している。度重なる心労は健康にも被害を及ぼし、翌日13日には入院。所信表明の際にはすでに辞任を決意していたとの見方もあり、「安倍改造内閣」は後味の悪さを残し、約1か月で幕を閉じた。

 後任選びは、現首相である福田康夫議員と、麻生外相(当時)の一騎打ち。物静かな福田議員と、巧みな話術で若者を中心に支持を集める麻生外相というキャラクターのギャップから、大いに注目を集める総裁選となった。

 当選した福田首相は、まず小沢代表と自民党・民主党の「大連立」について話し合う。小沢代表が前向きな姿勢を表明したことで党内外に困惑が広がり、反発も相次いだ。小沢代表は「役員から不信任を受けたに等しい」と、鳩山由紀夫幹事長に党代表辞職願を提出するが、続投要請を受け3日後に撤回。会見では「プッツンした」と辞意の理由を述べ謝罪したが、大連立構想について「いまでも正しいと思っている」と発言するなど、騒動はまだ収まりそうにない。

 2008年の政界には、どんな風が吹くのだろうか。(編集/執筆:mixiニューススタッフ)

その他のカテゴリの10大ニュースはこちら

このニュースに関するつぶやき

  • 火に油を注ぐのは、政治ではないと思うんだが…司法、立法、行政の中心的な発言を国民に行うのが代議士という意味だと理解しているのかどうか不安になる(´・ω・`)
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(1件)

ニュース設定