2007年 10大ニュース
では、なぜ慎重なのか。「Vista」の一番の敵は、同社の製品である。「Windows XPで十分」という理由から、買い替えすら検討しない人が多いのだ。「XP」がそれほどまでに優れたOSであるといった見方もできるが、6年もの時を経て発売された製品に対する評価としては、寂しさが漂う。 また「Vistaにする必然性がない」といった声も強い。3D表示の美しいデスクトップや高度なセキュリティを売りにしているが、3Dデスクトップを快適に使用するには、高スペックのパソコンが要求される。セキュリティ強化のためだけにOSを買い替えることは、ヘビーユーザー以外では多くないだろう。大多数は「今のパソコンが壊れたら、次はVistaにしよう」という考えで、OSは「付属ソフト」的な位置づけであることが見て取れる。 そして「満を持し過ぎたのかもしれない」という見解もある。「Vista」に対する情熱は、Windows史上最多の8種類リリースという部分からも伺えるが、その豊富な種類がくせ者だ。Home Basic、Home Premium、Business、Ultimate……。どれを手に取れば良いのかすらわからず、悩む前に購買意欲が失せたという声もある。これでは本末転倒だ。
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強気な姿勢の影で、「XP」のサポート延長といった動きも見せるマイクロソフト。時間が経てば自然と「Vista」への移行が進んでゆくことになるだろう。しかし現状では、発表された数字と購買意欲に温度差を感じざるを得ない。(編集/執筆:mixiニューススタッフ)
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