ニコニコ動画で見られる「ねこ鍋」動画 |
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メディアで次々と猫にまつわるニュースが取り上げられ、時ならぬにゃんこブームが起こった2007年。わんこたちが嫉妬するのでは? と心配になるような、「猫かわいがられ」ぶりである。
ブームの発火点となったのが、この夏、ニコニコ動画に投稿された「ねこ鍋」だ。土鍋の中でスヤスヤ眠る猫の動画に、「萌える」「癒される」と約8万件のコメントが付き、続編を含めた再生回数は、12月20日までに110万回を突破。テレビでも紹介され、DVDや撮り下ろし写真集も評判を呼んだ。そして、今やネットでは、様々な飼い主による「ねこ鍋」画像や動画が、次々とアップされている。テーマソングやぬいぐるみなどの商品化計画も持ち上がるほど、まさに「メガ盛り」の社会現象を引き起こした。
『まこという名の不思議顔の猫』(発行 マーブルトロン/発売 中央公論新社) |
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一般家庭にいる猫の写真集が、グラビアアイドル並みに書店で平積まれていたのも今年の特徴だ。先駆けとなったのが、6月末に発売された「まこという名の不思議顔の猫」(マーブルトロン発行)。「ホラー顔」「変顔」と呼ばれた不幸な生い立ちの猫が、飼い主の愛情で成長していく様子は、多くの人の感動を呼び起こした。そのほか、ニコニコ動画から初めて書籍化された、捨て猫の成長物語「ふちゃぎとエリザベス」(サンクチュアリ出版発行)や、写真共有サイトFlickrで華麗に飛び跳ねる姿が話題になった「そらとぶねこ」(インプレスジャパン発行)などが相次ぎ、人気も上々。ネットユーザー以外にも広く波及していった。
猫好きなのに猫が飼えない、という人たちに朗報となったのが「猫カフェ」だ。お茶をすすりながら、カフェ店員(?)の猫たちとまったり戯れる、冬にコタツを出す店では、足をつっこんだ先にモフモフした感触を楽しむなど、猫好きのハートをわしづかみ。仕事帰りに癒しを求め、足繁く通うサラリーマンやOLが後を絶たないという。国内に初出店されたのは2004年だが、今年になって新店舗が次々オープン。フランチャイズ方式での全国展開を決めた店もあり、来年はより広いエリアで反響を呼びそうだ。
東京・町田市にある猫カフェ「ねこのみせ」 |
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コタツ&土鍋が似合う猫を見ていると、日本独特の癒しの光景に思える。疲れた猫好き現代人にとっては、この一大にゃんこブーム、当然ともいえる快進撃であった。(編集/執筆:mixiニューススタッフ)