【アニメ漫画キャラの魅力】作戦考案・指揮をこなす頭脳派テロリスト「ナイン/九重新」の魅力とは?『残響のテロル』

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2015年10月23日 08:20  キャラペディア

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『残響のテロル』は、2014年夏に放映されたオリジナルストーリーのアニメ作品です。二人の高校生が東京にテロを仕掛ける、という何とも物騒なお話。第1話から原発の核燃料を盗んだり、都庁を爆破したりと、その犯行はかなり大胆です。さらに、彼らがテロをする理由や彼らの正体など、視聴者を引き込む多くの謎がちりばめられています。物語が進むにつれて、これらの謎が徐々に明らかになっていき、全11話と短いながらも、その中身は濃密です。今回は、主人公でテロを仕掛ける二人の高校生のうちの一人。東京を混乱に陥れ、日本を翻弄する「ナイン」の魅力についてご紹介いたします。


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⇒ナイン(九重新)とは?(残響のテロル)
http://www.charapedia.jp/character/info/7326/


【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】


■氷のような瞳のテロリスト

 「ナイン(九重新)」は17歳の男子。黒い短髪で、濃紺のセルフレームのメガネをかけており、歳のわりに大人っぽい印象です。整った顔立ちで、第1話では同じクラスの女子たちに囲まれています。高校には実質1日しか通わなかったようですが、通い続けていれば、モテモテだったのかもしれません。

 冷静沈着で頭脳明晰。その頭脳を駆使して、テロ作戦の考案・指揮役を担当しています。警察に出す謎解きの問題も作っており、ハッキングや爆弾作成もお手の物。ホントに17歳?とツッコミたくなるほどの才能です。しかし冷徹漢・・・。「三島リサ」が第1話で最初に「ナイン」と出会った時、「氷のような瞳」と称しています。確かにフレンドリーとは言い難い態度で、相方の「ツエルブ」にも結構ツレないです。

 そして、非効率なことが嫌い。第1話では相方の「ツエルブ」に対し、他のクラスの生徒名まで覚える必要はないと、ばっさり切り捨てています。必要な事さえできれば、後は無駄と切り捨ててしまう極端なリアリストとも言えます。

■名前はない

 第9話で明らかにされますが、ナインは人間の能力を人為的に高める人体実験を受けた孤児です。作中で良く呼ばれる「ナイン」という名前は、「被験体9号」という意味からつけられたコードネーム的なもの。さらに「九重新」という名前も、本人が自分で付けた名前です。そもそも、ナインには親から命名された名前というものがありません。幼い頃に実験施設に収容された時に、その存在自体が抹消されているからです。ナインの極端に冷たい態度も、このような過去に影響を受けていると見て良いでしょう。

■状況が強くさせた

 頭脳明晰で沈着冷静、冷徹漢で非効率なことが嫌いな「ナイン」。もっとも、口では冷たいことを言いつつ、実際はそこまで厳しい性格ではありません。むしろ、本質的には優しい人のようにさえ思えます。そうでなければ、実験施設にいた仲間を見捨てたという、過去のトラウマをずっと抱えて夢でうなされたり、耳鳴りを起こしたりしないはずです。状況を乗り越えるために必死に抗った結果、強くならざるを得なかったのでしょう。

■存在証明

 前項で述べた通り、ナインは人体実験の被験体でした。被験体として集められた子供は総勢26人いましたが、生き残ったのはナインを入れてなんとたったの3人・・・。ほとんどが実験で投与された薬物で死亡しています。驚くべきことに、この事実は社会に公にされませんでした。さらに、生き残ったナインたちも、投与された薬物のダメージでそう長くは生きられません・・・。しかし、ナインたちが死んでしまうと、あの実験の犠牲となった子供たちの存在を明らかにする事が出来なくなってしまいます。それだけに強い意志と覚悟を持って、テロを遂行していくのです。

 また、口では「目的のためなら手段を選ばない」ような事を言いながらも、テロによって犠牲者が出ることは避けています。犠牲が出たのは第6話でハイヴに妨害され、計画どおりに実行できなかった時だけです。これは、テロによって自分たちに世間の注目を集める事で、あの実験の事実を表沙汰に出来れば、目的を達成できるためと思われます。同時に、多くの子供たちを死亡させた、あの実験の関係者と同じ殺人者にはならないという、ナインたちの意地やプライドなのかもしれません。結局、このポリシーは最後まで貫かれ、自分たちのテロでは犠牲者を出していません。

 こんな具合に、「ナイン」という人は「一度こうする」と決めたら、絶対譲りません。第8話で、「ツエルブ」が自分の制止を振り切って「リサ」を助けに行ってしまっても、ナインは独りで粛々とテロを進めます。続く第9話で、ナインが独りで雨の中を歩く姿は寂しげで見ていて切ないです。しかし、こんな状態でもナインはテロを止めません。

 この後、ナインは決して「ツエルブ」と「リサ」を責めたりはしません。最終話でテロを終えて、ツエルブとリサに再会しても、助けてくれたお礼を言うだけです。少し拍子抜けもしますが、これも暗くて苦しい世界から解放され、ナインの瞳を凍らせた氷が溶解したという事なのかもしれません。

 最終話にツエルブとリサの3人で遊ぶシーンがありますが、あれが本来の「ナイン」の姿なのだと思います。最後のシーンについては色々思うところもありますが、あれはあれで良いのではないでしょうか。ご興味を持たれた方は是非ご自身の目でお確かめ下さい。


【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】


★記者:ろっぷろっぷ(キャラペディア公式ライター)

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