【未来予想図2050】トヨタの「2050年の未来」に向けた6つのチャレンジ、PHV・FCV・EVの時代に

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2015年10月24日 21:10  FUTURUS

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トヨタ自動車が先頃、持続可能な社会の実現に貢献するための新たなチャレンジとして、『トヨタ環境チャレンジ2050』を発表した。

同社のルーツである、豊田佐吉が残した創業の精神に基づき、2050年に向けて地球環境の様々な問題に対して、クルマが持つネガティブな要因を限りなく“ゼロ”に近づけ、社会にプラスをもたらすことを目標にしたチャレンジプランとなっている。

さっそく、その中身を見ていこう。

“もっといいクルマ”、“もっといいモノづくり”、“いい町・いい社会”の3テーマに、それぞれ高い目標を設定しており、その中で6つのチャレンジを掲げている。

■1:新車CO2ゼロチャレンジ

ハイブリッド技術を核に FCVなどの次世代車の技術開発を推進、普及を加速。

CO2排出量を2020年に22%以上削減、2050年に90%削減(2010年比)する。

具体的には2020年頃以降、FCVの世界販売を3万台/年以上、国内販売を1万数千台/年 程度まで引き上げ、HVの販売についても2020年までに150万台/年、累計1,500万台の販売を目指す。

■2:ライフサイクルCO2ゼロチャレンジ

クルマの製造過程を含むライフサイクル全体におけるCO2排出量削減に取り組む。

低CO2材料の開発・使用拡大、材料使用量・部品点数の削減。

その他、材料製造時のCO2排出量を削減、リサイクルバイオ材料の使用拡大、解体性容易設計など、資源効率向上を目指した開発にも取り組み、環境配慮設計をさらに推進する。

■3:工場CO2ゼロチャレンジ

新工場と新生産ラインにおけるCO2排出量削減に取組み、2050年にグローバル工場からのCO2排出ゼロを目指す。

生産時の1台あたりのCO2排出量を2001年比で2020年に約半減、2030年に約1/3へ削減。さらに再生可能エネルギーと水素の利用により2050年に排出ゼロへ。

具体的には、工場のシンプル・スリム化を図りエネルギーの利用率を向上、エネルギーを使わずに加工や搬送を行う“からくり仕掛け”の導入などの新技術を開発し、世界の各工場に導入する。

また、工場での水素利用を目指し、水素を熱源として利用するための“燃焼技術”や、燃料電池技術のノウハウを活かした“発電技術”などの水素エネルギー活用技術の開発を推進。

2020年頃に、FCV生産ラインで導入に向けた実証を開始。

自社の生産用エネルギーとして、2020年頃を目標に風力発電設備を導入する。

■4:水環境インパクト最小化チャレンジ

各国地域事情に応じた水使用量の最小化と排水の管理を目指す。

生産工程内での水使用量削減に加え、雨水利用による工業用水使用量の削減、再利用率向上、工場排水リサイクルによる水の再利用などを推進。

排水域の水質よりも厳しい水質基準で排水の水質を管理。

■5:循環型社会・システム構築チャレンジ

循環型社会の実現に向けて、“エコな素材を使う”、“部品を長く使う”、“リサイクル技術を開発”、“使用済みのクルマからクルマをつくる”という4本柱で資源効率向上に取り組む。

日本で培ってきた廃棄物処理やリサイクルの技術・システムを順次世界に展開していくために、新たに2つのプロジェクトに挑戦する。

世界各地にトヨタ認定の『自動車解体施設』を設け、使用済み自動車からより多くの資源を環境に負荷をかけずに安全に回収・処理する仕組みづくりをトヨタグループで推進。

使用済みのクルマの資源が再びクルマを製造する際の資源として活用できるよう、日本で培ってきたリサイクル技術・システムを世界に展開。

■6:人と自然が共生する未来づくりチャレンジ

自然保全活動を、グループ・関係会社から地域・世界へつなぎ、そして未来へつなぐために、2016年から新たなプロジェクトを展開する。

トヨタやグループ企業各社の植樹活動を、相互に連携させることで活動をグローバルに強化、世界で自然保全活動を実施している団体と協働し、世界の自然保全が進むプロジェクトを立ち上げる。

「よい環境は人づくりから」の考えのもと、『トヨタの森』、『トヨタ白川郷自然學校』、『トヨタ三重宮川山林』の3フィールドを活かした本格的な環境教育プログラムを拡充する。

以上の6つのチャレンジにより、トヨタは2050年に現在の販売台数の大半を占めるガソリン・ディーゼルエンジン車をほぼゼロにし、主力車種をPHV、FCV、EVなどの次世代車に切り替える方針だ。

2020年までの5ヶ年計画

トヨタでは、これらの取組みの実現に向けて、当面の実行計画である第6次『トヨタ環境取組プラン』を策定、2016年度から2020年度までの5ヶ年計画として展開を図るとしている。

おりしも、人気映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』に描かれていた、2015年10月21日の“未来”に合せて米国でFCV『MIRAI』を発売したトヨタ。


動画を別画面で再生する

同社が目指す『2050年の未来』に向けた、数々のチャレンジに大いに期待したい。

【参考・画像】

トヨタ自動車、「トヨタ環境チャレンジ2050」を発表 – TOYOTA Global Newsroom

※ 環境への取り組み 第6次「トヨタ環境取組プラン」 – TOYOTA

※ TOYOTA FCV PLUS – TOYOTA Global Newsroom

【動画】

※ Fueled by the Future | Back to the Future | Presented by Toyota Mirai – YouTube

このニュースに関するつぶやき

  • 水素は自然エネルギーのバッファなら可能性あり。車の燃料にするには可搬性が低く貯めるのが大変。高圧化する為のエネルギーも余計に必要。まだまだ時間はかかるね。
    • イイネ!6
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