全員が1型糖尿病患者のプロサイクリングチーム、大健闘に声援やまず

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2015年10月26日 12:00  QLife(キューライフ)

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QLife(キューライフ)

2006年に結成「チーム ノボ ノルディスク」

 10月17、18日の2日間、宇都宮市で開催されたアジア最大級の自転車ロードレース「2015 ジャパンカップサイクルロードレース」に、昨年に続いて話題のチームが登場しました。選手全員が1型糖尿病患者という、世界初のプロサイクリングチーム「チーム ノボ ノルディスク」です。

 2006年のチーム結成以来、病と立ち向かいながらも世界のトップレースで数多くの好結果を残す選手の姿が、糖尿病に苦しむ人々に勇気を与え、またこの病気への誤解や偏見をなくす大きな力となっています。今回のジャパンカップでは昨年の参戦経験を活かし、見せ場を何回も作ってくれるなどレースを大いに盛り上げてくれました。レース直後、祝福の声援がやまないチーム控え室で、話を聞きました。


18日のレースで先頭集団を走る、マルティン・フェルスホール選手

QLife編集部:まずは好成績おめでとうございます。前日のクリテリウム(前哨戦レース)で10位(アンドレア・ペロン選手)、15位(マルティン・フェルスホール選手)、20位(シャルル・プラネ選手)、今日のレースもマルティン・フェルスホール選手は残り3週まで先頭集団でレースを引っ張っていましたね!糖尿病患者でも、トップアスリートになれることを示したことはとても素晴らしいことだと思います。トレーニング等においても、他のチームとまったく同じようなプログラムで臨めているのでしょうか。

マルティン・フェルスホール選手:ありがとうございます。食事には気をつけていることは事実ですが、トレーニングはまったく同じです。また、全員が患者なので、体調に関してお互いの経験をフィードバックしあっていますよ。


インタビューに答えるマルティン・フェルスホール選手

QLife編集部:世界中の糖尿病患者さんがこのチームに注目し、励まされていると思います。各地を転戦していて実際の反応をもらうことも多いと思いますが、どう感じていますか。

シャルル・プラネ選手:いつも大きな声援をいただいて、意気に感じていますし、私たちの姿が、患者さんに勇気を与えたり、何かを諦めたりする必要はないんだということを伝えられていると思っています。また、今回、日本で患者さんの方にもたくさん会うことができてとてもよかったです。

QLife編集部:このレースや観戦したファンについてなど、日本の印象を教えてください。

マルティン・フェルスホール選手:私自身、日本は初めてですが、多くの方に囲まれ、たくさん声援をいただいて感動しました。先頭集団で走っている時に受けた声援は本当に印象的でした。それに皆さん親切で優しいし礼儀正しく、日本が自分にとっていちばんお気に入りの国になりましたよ。

QLife編集部:来年も来てくれますか?

全員:(頷きつつ)もちろん!


「チーム ノボ ノルディスク」のメンバー

 レース直後すぐに控え室に戻り、応援に訪れた観客に明るく接し、取材にもきさくに応じる姿には闘病中の患者というイメージはいっさいなく、そこにあるのは一流のアスリートの佇まいでした。実際、チームは結成以来所属カテゴリーをステップアップさせ、目標である2021年のツール・ド・フランス出場へ着実に近づいています。今後のさらなる活躍に期待したいと思います。(QLife編集部)

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