【未来予想図2020】自動運転で婚活男子ピンチ!? 吉田由美が語る自動運転の是非

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2015年11月04日 10:10  FUTURUS

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現在、自動車各社が2020年の『自動運転システム』の本格普及を目指して鋭意開発を進めているが、このシステムが将来、クルマを使った“ドライブデート”のあり方を様変わりさせるかもしれない。

そう指摘するのはカーライフ・エッセイストの吉田由美氏。この度「2020年の自動車インフラやカーライフを予想」と題して、インタビューを行った。

その前編として、「『自動運転システム』の是非」について伺った。

自動運転による「ドライブデート」に意外な課題

現在は“ドライブデート”中もドライバーは常に運転に集中せざるを得ない訳だが、その際の真剣な表情にウットリする女性も多いことだろう。

しかし自動運転ともなると、その必要が無くなる。この自動運転がもたらす“デメリット”について、吉田氏は以下のように語っている。

<例えば、初めてのデートが“ドライブデート”だったとします。従来(のマニュアルドライブモード)であれば、ドライブ中の意外な一面を知ることでドキっとすることもあったでしょう。もちろん、その逆もまた然りですが(笑)。

しかし、完全自動運転化した車両が普及した世の中で、(自動運転車の)車内に男性と二人きりになるシチュエーションが訪れたら、女性にとっては非常に気まずい状況になってしまいます。

恋に発展するどころか、女性側は不要な警戒と気遣いをすることになりそうです。>

つまり、“ドライブデート”におけるメリットが失われるだけでなく、更には心理的にマイナスに働きそうだ。

自動運転によって手の空いた男性と、車内という閉鎖空間で男性とふたりきりという状況は、女性側が身構えてしまっても仕方ない。

最悪の場合、これまでのように気軽に“ドライブデート”してもらえなくなるかもしれない可能性も出て来る。

そうしたことから、吉田氏の見解では、『自動運転システム』がむしろ独身男性の“婚活”を妨げてしまう可能性がある、とのことだ。

また、一般的に「クルマの運転でその人の性格がわかる」とはよく言われることだが、『自動運転』が普及すると、そうした情報源となるドライバーの“癖”などが見えづらくなる。

通常走行は勿論のこと、縦列・並列駐車時も同様で、例えばデートに誘われて彼氏のクルマに同乗した場合、クルマはメーカーのプログラムどおりの動きをするだけで、彼氏の実像には迫れない。

ふとした瞬間に現れる本性をうかがい知ることができなくなるのだ。

「ドラテク男子」の腕の見せ場が無くなる

一方、これまで自身の“ドライビングテクニック”をウリにして来た男性ドライバーにとっても、“ドライブデート”は彼女に好印象を与える恰好の“腕の見せどころ”だった訳だが、そうしたアドバンテージが無くなってしまう。

もっとも『自動運転システム』は、高齢者や体の不自由なドライバー、運転が苦手なドライバーに対する運転支援を目的に含んでいるので、ある意味で当然の結果なのだが、メーカーもそうした“ドライブデート”シーンにおける弊害についてまでは、流石に考慮できていないだろう。

数年後に高度な『AI』(人工知能)を搭載したクルマが登場するようになり、自動化がどんどん進むと、もはや運転技量を磨く必要性自体が無くなり、ボタンを押すだけでコトが足りることになる。

だが、さすがにこれでは電車に乗っているのとなんら変わりない。

Yumi_Yoshida

アクティブな吉田氏は、自身がドライブ好きということもあり、この先、先述のような男性ドライバーが抱えることになるであろう課題についても、懸念しているようだ。

男性の立場からは『自動運転』が普及した際、システム故障に伴うアクシデント発生時の責任問題や法整備にばかり気をとられがちだが、吉田氏の指摘は意外に気が付かない盲点でもあり、女性目線ならではの発想と言えそうだ。

勿論、これはマニュアルドライブモードへの切り替えが利かない、全自動システムのケースを想定した話ではあるが、これ以上、日本の少子高齢社会問題を助長させないためにも(?)、自動車メーカーは一考の余地が有りそうだ。

トヨタが開発中の自動運転システムは「ドライバーが主役」

その点、先頃トヨタ自動車が発表した自動運転実験車『Highway Teammate(ハイウェイ チームメイト)』のシステムなら、それを解決してくれるかもしれない。

車載『AI』 により、あたかも“アシスタント・ドライバー”が乗車しているような働きをするもので、旅客機の機長と副操縦士のような関係をイメージすると判り易いかもしれない。

つまりシーンに合せて臨機応変に運転を支援してくれる機能で、ドライバー自身の意思によるスイッチ操作で自律走行を開始する。

“ドライバーが主役”なので、デートシーンへの影響も無さそうだ。

Lexus_LF-FC

折しも、東京モーターショー 2015では、2017年の発売が予想される次期レクサス『LS』のコンセプトモデル『LF-FC』が出展されており、このクルマにはドライバーとクルマがチームメイトのように助け合う、先進の『自動運転システム』が搭載されている。

吉田氏も「運転を代わって欲しいときにだけアシストしてくれるのが理想の自動運転システム」と語っている。

Lexus_LF-FC

今後は同車の発売を機に順次下位モデルに展開されると予想されるので、クルマの運転が得意な独身婚活男子には勿論、そうでない人にも朗報となりそうだ。

次回は、引き続き、“次世代エネルギー車”に対する要望などについても伺ったので触れてみたい。

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