様々な生命を育み、人々を生活だけではなく様々な面で支え続けている“森”という場所。
森に一歩足を踏み入れれば、木が風になびく音や鳥のさえずりなどが聞こえ、訪れた人に色々な“声”を聞かせてくれる。
しかし最近、そんな“森”に、あるモノが作られ「非常に画期的」と話題になっている。
森の音がより大きく聞こえ、中の音をより大きく聞かせてくれる
その“あるモノ”とは木材で作られた巨大なメガホン『RUUP』で、エストニアのとある森の中に設置されている。
この『RUUP』は、通常のメガホンのように、内部の音を増幅してくれるだけではなく、メガホンの中に入った人が、森の音をより大きく聞くことができる。
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サイズは人が数名入れるほどの大きさで、合計で3基向かい合わせて設置されているので、3つのメガホンの真ん中に立てば全ての方向の音がミックスされ、普段とは違った新たな“森の音”も楽しむことができるという。
このメガホンが作られた理由
このメガホンを制作したのは、地元の建築やインテリアを学ぶ専門学生のグループだ。
彼らが住むエストニアでは、国土の大半が森となっているが、自然が豊かな反面、人の管理が活き届かない場所も多くなっており、荒れてゆく森も年々増加しているという。
そんな現状を少しでも打開するために、学生たちが考え出したアイディアがこのメガホンで、観光地として訪れた人がこのメガホンに入り森の音を聞くだけではなく、メガホンの中で楽器などを演奏しコンサートを行うことで、多くの人に森への関心を持ってもらいたいという願いが込められている。
電気を一切使わない「エコなイベント会場」
このメガホンの中では音が増幅されるため、演奏会などもできるが、演奏する楽器をアコースティックギターやオーケストラなどで使われる楽器にすれば、一切電気を使わずに演奏することができる。
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また、メガホンの大きさや造り方、木材の種類を変えることで、響き方や音量も変化させられるので、“エコなイベント会場”として様々な森の中にこのようなメガホンを設置するのも良いかもしれない。
このメガホンがどのように使われたとしても、訪れた人がごみを置いて行ったりすればせっかくのアイディアが台無しとなってしまう。
どうか、マナーを守って使用されていくことを願いたい。
【参考・画像】
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※ What is Ruup? – RUUP