日々感じることがある。現代人は皆、怠惰だ。
日進月歩で技術力が高まり、寝て起きてを繰り返す間にまたひとつ生活が豊かになっている、というのはもはや何も不思議なことではない。
それでもなお、より便利で豊かな生活を追い求める。その背景に“怠惰”な本性があるからこそ、目まぐるしいスピードで発展しているという側面もあるのだが。
でも、そんな性分だから、やはりダイエットだなんだというのは、思ったように続かないのが現実である。ストイックであればあるほど。
折角買ったダイエット器具もダイエット食品も、あるいは英単語帳も、気づけばホコリをかぶっている。いわゆる“三日坊主”だ。
|
|
しかし、そんな“三日坊主”に待ったをかける画期的アプリが登場した。
ソニーから生まれたユニークなアプリ「みんチャレ」
その三日坊主防止アプリ『みんチャレ』は、11月6日にリリースされたばかりのアプリ。iOSとAndroidで使用できる。
スマートフォンで使用でき、同じ目標を共有する5人チームにおける“ピアプレッシャー”と“ゲーミフィケーション”によって、仲間と日々楽しく“習慣化”に挑めるのが特徴だ。
積極的に行動を起こすことを、無理やりではなく自然にサポートし、自己実現を通じて人々を“幸せ”にしたいという開発者の想いが込められている。
プロジェクトリーダーである長坂 剛氏、そしてこの『みんチャレ』は、ソニーの新規事業創出プログラム(Seed Acceleration Program、以下SAP)による、厳しいオーディションを通過し、見事事業化に向けチャンスを与えられた、いわば“精鋭”だ。
|
|
SAPは、説明不要の大企業ソニーが、新たなビジネスコンセプトのスピーディーな事業化を促すプログラム。
錚々たる人材を抱えるソニーの精鋭たちの中から、自らのアイディアや技術を事業化したいと一念発起した、数々の企画を相手に勝ち取った座なのだから、そこに至るまでの努力や苦労は計り知れない。
『みんチャレ』と同様、SAPの第2回オーディションを通過した『wena wrist』は、ソニーが手がけるクラウドファンディングとEコマースのサービスを兼ね備えたサイト『First Flight』で、日本では初の1億円以上の支援額を達成した。
そういった経緯もあるだけに、『みんチャレ』の可能性も、相当のものだろうことは想像に難くない。
「みんチャレ」の特徴は「結果にコミットしない」こと
『みんチャレ』のチャレンジは30種類以上!ダイエットやトレーニングだけでなく、英語学習、読書など30種類以上のチャレンジから、自分に合ったチャレンジを選ぶことが出来る。
|
|
そんな『みんチャレ』の特徴は大きく分けて5つある。
■1:具体的な目標数値やランキングがない 目標に達してしまうと、途端に燃え尽きたり、あるいは目標が途方も無い数字に感じてしまうと途中で投げ出してしまう。 しかし、あえて“目標を決めない”、またはランキングをつくることで競わせたりせず、日々の“習慣化”に特化させている。
■2:匿名で参加できる 友人や知り合いに知られることがなく、現実社会でのプレッシャーを気にする必要が無い。
■3:仲間とコミュニケーションをとりながらチャレンジできる 同じ想いを持つ5人の仲間たちとグループチャットでの気軽なコミュニケーションを通し“習慣化”にチャレンジできる。 メンバーがそれぞれ約束したチャレンジを記録した写真を送信し、仲間たちが確認して“承認”するという、カンタンでインタラクティブな報告でチャレンジできるため、非常に気軽に挑める。
■4:様々な習慣化に同時にチャレンジできる 上述の通り、ダイエットやトレーニング、クッキング、学習、掃除、早起き、貯金などなど、幅広いジャンルからチャレンジできる。
■5:ゲーム感覚で日々楽しめる チームメンバーに写真を送信し、承認されることでコインをもらえる。また、チームメンバー全員がその日のチャレンジを実行すると、更にボーナスコインをもらえる。 このコインはグループチャットにおけるスタンプに交換できるなど、ゲーミフィケーションされている。
『みんチャレ』では朝の早起きからお昼の食事制限、そして夜の英語学習や趣味の読書まで、習慣の種類や目的により、チャレンジを使い分けることが出来る。
ユーザーは、ガチガチに何かを達成しようとストイックに挑むのではなく、日々のライフスタイル全体の変化を楽しみながら気負いなく“習慣化”できるアプリなのだ。
ひとことで特徴を表現するとすれば、“結果にコミットしない”のがこのアプリの、他に無い特徴といえるかもしれない。
行動が「幸せ」を生み、「幸せ」が次の行動へと誘う
それでは人々の“習慣”を日々突き動かす“原動力”とは何なのか?
人間の性分として、ダイエットやトレーニング、学習といったものは、一度始めてはみるものの「三日坊主」でなかなか続かない。
どうしたら続くのだろう? そこに着眼したのが、『みんチャレ』のプロジェクトリーダーである長坂氏というわけだ。
長坂氏はその想いについて以下のように語っている。
<人々を幸せにしたいと考えていました。ではどうしたら人々は“幸せ”を感じるのか?
人は自ら行動することで“幸せ”を感じるというデータがあります。そしてそこに、周囲の人々と刺激を与え合い、互いを認め合うインタラクティブな関係があれば、より活性化すると考えました。
やらされてやる、無理をしてやる行動では習慣化が難しく、“三日坊主”になってしまいがち。
しかし、『みんチャレ』では、同じ想いを持つ人同士でチームを組み、自発的に行動する“習慣”を身につけます。
その“習慣化”を通してみんなを“幸せ”にするということをコンセプトにしています。>
行動が“幸せ”を生み、“幸せ”が次の行動へと誘う。
“幸せ”を循環させることで“習慣”になる。知らず知らずのうちに“三日坊主”を防ぐというわけだ。
「みんチャレ」今後の展望
長坂氏は今後の展望として、以下の様なビジネスプランを挙げている。
<ランニングやダイエットなど、チャレンジ内容を他のアプリで行い記録として残したい、というユーザーからの潜在需要にも応えるため、他のアプリケーションと連携していくことを考えています。
また、チャレンジの幅や数を増やし、そしてスポンサーとなる企業様に加わってもらい“公式チャレンジ”を開設できたら、と思います。
例えば、トレーニング系のチャレンジであれば、プロテインなどを取り扱う企業様をスポンサーに、トレーニング+プロテイン補給でチャレンジ達成、ある日数をクリアしたら、そのスポンサー企業様の割引クーポンが手に入る! といったイメージです。
より充実したチャレンジ体験を提供しながら、事業としても発展していけたらと考えています。>
何かを思い立って始めたとしても、中々続かないというのは、多くの人に共通する悩みといっても過言ではない。
コミュニケーションの場も提供し、誰もが内に秘める悩みを、楽しみながら解決するサポートを担う『みんチャレ』。
今後、『みんチャレ』がどのような拡がりをみせていくのか楽しみだ。
【取材協力】
【アプリダウンロード】
※ みんチャレ – App Store
※ みんチャレ – Google play
【画像】
※ Press Room – SONY