ロボットやクルマ、テロ対策にアイドルまで! 「FUTURUSを飾ったA.I.たち」5選

1

2015年11月11日 23:00  FUTURUS

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

FUTURUS

FUTURUS(フトゥールス)

現代の最先端テクノロジーを語る上で、欠かせないキーワードのひとつが『A.I.(人工知能)』だ。

クルマの自動運転化や先端医療、ロボットに公共サービス等々、新しい機能や技術を持つものには、必ずと言ってもいいほど『A.I.』の言葉が使われている。

“最新テクノロジー”情報をお伝えしているFUTURUSでも、今まで様々な『A.I.』たちを紹介してきた。

ここでは、それらの中で特に面白かったものや、注目のものを厳選して紹介してみよう。

■1:世界のカーメーカーが驚愕!「Google自動運転車」

最新の『A.I.』技術を使うことで、今最も話題になっているもののひとつが“クルマの自動運転”。その先陣を切ったのがGoogleだ。

IT企業であるGoogleが、2010年に発表した自動運転車は、世界の自動車メーカーに大きな衝撃を与えた。

当時、googleが発表した『Self Driving Car』は、2代目プリウスをベースにしたもの。

ルーフにはVelodyne(ベロダイン)社製の回転式レーザー照射レーダーを備え、独自の『A.I.』技術により、ドライバーの操作が全く不要な、完全自動運転を目指したものだ。


動画を別画面で再生する

これに対し、慌てたのは本家のカーメーカーたち。

「IT企業に先を越されててはメンツが潰れる」と思ったのか(実際はたぶん売上に影響するため)、ダイムラー、アウディ、ボルボ、GMなどの欧米カーメーカーはもちろん、日本のトヨタ、日産、ホンダなども相次いで自動運転車の実用化に向けた開発を推進。

多くの企業が、異口同音に実用化の時期を2020年頃に設定している点も面白い。

先日開催された『東京モーターショー 2015』でも、各社がコンセプトカーや関連パーツを発表したのは記憶に新しいところだ(上は日産のコンセプトカー『IDS Consept』)。

また、国内では、トヨタがいち早く高速道路での自動運転を実験。

先日は、それに続きホンダも同様の実験を行ったことを発表している。

Googleは、今年5月に、ハンドルもアクセルもブレーキすらない2人乗りの小型EVも開発。8月には、公道実験中に「安全運転をし過ぎて」事故も起こしたという。

このクルマ業界で新進のIT企業“Google”対“世界のカーメーカー”の開発競争……。

さて、軍配はいずれに?

■2:超リアル! 蹴られて耐えるロボット犬に同情の声も


動画を別画面で再生する

次は、クルマの自動運転ならぬ自動で動く「ロボット犬」の話題だ。

Google傘下のBoston Dynamics社は、今年2月に新型ロボット犬『spot』の動画を一般公開した。

それまでも、大型の軍用4本脚ロボット『Big Gog』などを開発していたBoston Dynamics社だが、今度の『spot』は、より小型。

重さは75kgと成人男性と同等で、大きさも、シェパードなどの大型犬並みだ。電動モーターを動力とし、脚などは油圧アクチュアエーターで作動、内蔵センサーを使って複雑な地形も進んでいける。

しかも、動画『Introducing Spot – YouTube』を見れば分かる通り、人間と一緒にジョギングしたり、蹴られてもバランスを崩さないように、うまく脚を踏ん張る。そのあまりにリアルな動きには、「蹴るなんてかわいそう」といった同情の声まで出たほどだ。

『spot』は、災害救助や介護などでの活躍が期待されている。

ペットのほとんどがロボットという設定の映画『ブレードランナー』の世界が、すぐそこまで来ている予感。

「アンドロイドは電気“犬”の夢を見るか? 」

■3:思い浮かべた行き先へ自動で行ける「未来の車いす」


動画を別画面で再生する

金沢工業大学工学部情報工学科の中沢研究室では、今年2月に、頭に目的地を思い浮かべるだけで、その場所へ自動的に連れて行ってくれる『車いすロボット制御システム』を発表した。

あらかじめ割り当てられた、施設内の各場所の数字を思い浮かべると、脳波センサーが脳波を読み取りながら自律走行し、障害物を避けながら目的地に利用者を連れて行くというのがこのシステム。

脳波の読み取りには、人工知能技術『ディープラーニング(深層学習)』が用いられていて、利用者が思い浮かべた数字を区別している。

まだ、一定の施設内でのみでしか使えないが、今後はさらに精度を上げ、医療現場での実用化を目指すそうだ。

■4:交通機関のテロへ目を光らせる「A.I.」登場!


動画を別画面で再生する

2014年10月にアメリカ・ヒューストンで行われたAPTA EXPO2014で、最先端の『A.I.』技術を駆使したインテリジェントビデオ解析ソリューションが発表された。

BRSラボが開発した『AISight』というこのシステムは、複数の監視カメラが捉えた映像を『A.I.』が解析し、不審者がいたりトラブルが起こっている場所をいち早く察知し、リアルタイムで異常を知らせるというものだ。

空港や駅、バスターミナルにショッピングモールなど、利用できる場所はかなり広い。

アクション映画などでは、よく「防犯カメラをモニターで見る監視員」が偽造映像などで侵入者を見逃す、といったシーンがある。

だが、これからはそれも難しくなるだろう。ともあれ、安全第一だ!

■5:人工知能アイドル登場?「篠崎AIプロジェクト」

グラビアアイドル篠崎 愛のA.I.を作ろうというプロジェクトが、今年9月にクラウドファンディング・サイト『GREEN FUNDING Lab』で開始された。

このプロジェクトは、“もうひとりの篠崎 愛”をつくることで、24時間本人の代わりにファンと対話したり、街中の電子案内板など社会インフラに入ることで、新しいタレントの活躍の仕方や場を模索するものだ。

サポーター募集を行ったクラウドファンディングは、すでに終了。集まった支援額は、目標の6,000,000円に対し、約半分の2,977,000円。支援者数は101人だった。

余談だが、さえない男が『A.I.』に恋するという映画『her/世界でひとつの彼女』が2014年6月に公開され、かなりのヒットを飛ばしている。

つまり……そういった『A.I.』を恋愛対象などとする需要自体は、確実にあると個人的には思う。

もしそうだとすると、今回の“篠崎A.I.プロジェクト”は目標にこそ達しなかったものの、今後『A.I.』の技術が発達し、かなり人間に近い『A.I.』が出てくれば、こういった“A.I.ドル”は十分“ある”話ではないだろうか(アイドルに熱を上げるのも恋愛の疑似体験だから)。

これからも、様々なシーンで登場してくるであろう『A.I.』に、目が離せない。

【参考・画像】

※ トヨタ自動車、2020年頃の実用化をめざした自動運転実験車を公開 – トヨタ グローバルニュース

※ 篠崎愛をAI化して、世界初のAIドルを作りたい!「篠崎AIプロジェクト」サポートメンバー募集! – GREEN FUNDING Lab 

※ Andrea Danti / Shutterstock

【動画】

※ Introducing Spot – YouTube

※ 中沢研究室 脳波を用いた車いすロボット制御システム – YouTube

※ BRSLabs’ AISight – The World’s Only Behavioral Recognition System for Video Surveillance

    ランキングIT・インターネット

    前日のランキングへ

    ニュース設定