ダイムラーがEVやPHVの廃バッテリーを再生して送電用に活用、将来的な低価格化に?

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2015年11月22日 18:00  FUTURUS

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FUTURUS(フトゥールス)

メルセデス・ベンツや『Smart』ブランドでお馴染みのダイムラー社が、EVやPHVで使用済みとなった駆動用リチウムイオンバッテリーを、再利用する定置型蓄電設備の建設計画を発表した。

同社によると、2016年初頭に独リューネンの電力網に同設備を接続、電力を供給するとしている。

電動車用の廃バッテリーを再生して送電用に

役目を終えた電動車のバッテリーを再生することにより、高額な駆動用2次バッテリーのコストダウンの実現や、再生可能エネルギー社会への早期移行に寄与する考えだ。

ダイムラーが予定しているバッテリーリサイクルの流れは以下となっている。

■1:ACCUMOTIVE(ダイムラーの子会社でバッテリーを生産)が使用済みの2次バッテリーを再生

■2:GETEC(エネルギーサービス大手)に再生バッテリーが送られ、定置型蓄電設備に組み込まれる

■3:GETECが集まった再生バッテリーを使い、太陽光発電や風力発電など、発電量の平準化を必要とする再生可能エネルギー用の補完電力をドイツ“リューネン”の都市電力網へ供給

■4:大手リサイクル会社の“REMONDIS”がGETECで使用済みとなったバッテリーを粉砕して原材料化

■5:ACCUMOTIVEがリサイクル用の原材料を使って新バッテリーを生産

■6:ダイムラーが新車用バッテリーとして車載 → 1へ戻る

再生バッテリーは蓄電用なら更に10年使える

ダイムラーはEV、PHVの駆動用2次バッテリー寿命を最大10年間保証しており、その後も定置型蓄電用として更に10年程度使用可能としている。

同社は、こうした一連のサイクルを繰り返し回すことで、バッテリーのコストダウンと再生可能エネルギーによる電力供給の安定化を両立させようとしているのだ。

こうした取組みが将来、EV、PHV普及の要となる“低価格化”の足掛かりとなる可能性が出て来る。

【参考・画像】

DIMLER Global Media Site

※ ACCUMOTIVE

※ REMONDIS

※ GETEC

このニュースに関するつぶやき

  • いままでそういった記事を見たことなかったが、やはりバッテリーは寿命があるのね。電池交換したらいくらなんだろ?ガソリン車なら10年たっても走れるよね。
    • イイネ!1
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