SF小説『宇宙の戦士』が誕生してから56年。
その中で描かれた強化防護服『パワードスーツ』のアイディアはその後のSFに大きな影響を与え、映画『エイリアン』でも作業用ロボット『パワーローダー』がエイリアンと対峙する姿が描かれた。
また、リリースされたばかりのゲーム『Fallout 4』をはじめとした『Fallout』シリーズの防具のひとつとして『パワーアーマー』がある。種別によって特性は様々なのだが、その性能の高さから、愛用しているというプレイヤーもきっと多いことだろう。
これら『パワードスーツ』が通常のロボットと大きく異なるのは、それが服の一種であり、操縦桿などのコントローラではなく、身体の動きがそのまま動くことだ。
そのため習熟のための訓練は不要で、誰でもすぐにスーパーマンになれるのだ。
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「マッスルスーツ」という筋力増加装置
『マッスルスーツ』はその『パワードスーツ』の一種だ。
着るタイプのものではない外骨格タイプで、一部の筋力をサポートする特定作業用となる。
その『マッスルスーツ』が12月2日から開催される『国際ロボット展』で新型を発表するという。
新型ではコンプレッサー、圧縮空気を供給するた めのチューブやタンク、人工筋肉を動作させるスイッチを不要としたスタンドアロンタイプ。
外部からアンビリカルケーブルで給電やバッテリー搭載も不要のため4kgまで軽量化に成功。最大25kgfの補助力を可能としている。
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「パワードスーツ」の時代
『パワードスーツ』の民間利用は、肉体作業の軽減、リハビリ、加齢にともなう筋力低下の補助が大きな役割だ。
これまで大げさな装置が必要だった『パワードスーツ』が小型化、ファッショナブルになればまるで服を着替えるように普段の生活の中に溶け込むかも知れない。
身体拡張により、新しいスポーツが生まれる可能性もある。
技術の進歩で心配なのは、これがSF的には本来の役割、軍事用に使われないかという懸念である。『パワードスーツ』は外宇宙生物に対抗するために開発されたものであった。
これが地球上で“対人間兵器”として使われる未来が訪れないことを祈るばかりである。
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【参考・画像】
※ イノフィス
※ Mark McElroy / Shutterstock
【動画】
※ マッスルスーツ(R)の使い方 – YouTube