オリラジ中田さん「嫁にGPSで監視されている」 夫の「GPS追跡」は許される?

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2015年12月04日 11:51  弁護士ドットコム

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お笑いコンビ「オリエンタルラジオ」の中田敦彦さんが11月下旬、東京都内で開かれたドラマの上映イベントで、妻でタレントの福田萌さんは「いつも僕の居場所をGPSでわかっている」と打ち明けた。


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報道によれば、中田さんは「小遣いは3万円で、GPSで監視されている。切り詰めていてもそれがすごく幸せ」などとも話し、被害感情を持っていないようだ。



最近のスマートフォンにはGPS機能が内蔵されていて、持ち主の居場所を把握するのも簡単だ。しかし、夫が望んでいないのに、夫のスマホのGPSで妻が監視するのは許されるのか。あるいは、夫に黙って妻がGPSで追跡した場合、法的な問題に問われることはあるのだろうか。伊藤雅浩弁護士に聞いた。



●「拒絶したら、GPS監視は正当化されない」


「中田さんは『GPSでの監視』に不満は抱いていないようです。しかし、一般論ですが、夫婦間にもプライバシーはありますから、何をやってもよいというわけではありません。」



では、問題になる場合はどのようなケースなのだろうか?



「たとえば相手が『やめてくれ』と明示的に拒絶した場合、あるいは、こっそりとGPSで監視する場合は、正当化されないものと考えます。



また、GPSで監視をするために、夫に黙って勝手に、スマートフォンに追跡アプリをインストールした場合、『不正指令電磁的記録供用罪』(刑法168条の2第2項)という犯罪になる可能性があることも指摘しておきたいと思います。



この犯罪は正当な理由なく、スマートフォン等の端末に、意図に反する動作をさせるプログラムを提供する行為を対象にしています。



実際に、今年4月には、妻のスマートフォンに『遠隔操作アプリ』を勝手にインストールしたという男性が同罪で逮捕されたという報道もあります」



もしも中田さんが「やめてくれ」と言った場合には、福田さんはすみやかにGPS監視をやめる必要があるようだ。


(弁護士ドットコムニュース)



【取材協力弁護士】
伊藤 雅浩(いとう・まさひろ)弁護士
工学修士(情報工学専攻)。アクセンチュア等の約8年間コンサルティング会社勤務を経て2008年弁護士登録。システム開発、ネットサービス等のIT関連法務を主に取り扱っている。経済産業省「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」研究会メンバー。
事務所名:弁護士法人内田・鮫島法律事務所
事務所URL:http://www.uslf.jp/


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