移動しながらでもスマートフォンを見ていたい。情報に触れていたい。コミュニケーションしていたい。
そう思う人も多い、ということだろうか。都心部ではスマートフォンの画面に目を落としながら、意識を集中させながら歩いている人が少なくない。
しかし、『歩きスマホ』は危険だ。その道は本当に危険に満ちている。
MMD研究所のデータを元にした啓蒙動画「歩きスマホ参勤交代」
MMD研究所のデータを元に、NTTドコモが作った啓蒙動画が『歩きスマホ参勤交代/Samurai Smartphone Parade – YouTube』だ。
まあ、まずは見てほしい。『歩きスマホ』をすることでどんなイベントが起きるのかを。
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第1の事故は、飛脚との衝突事故。走っている飛脚も悪いのではと思うかもしれないが、飛脚を車やバイクに置き換えたらそのヤバさは想像つくだろう。
第2の事故は、石垣から壕へのダイブ。「『歩きスマホ』をしていて駅のホームから落ちたことがある」をモチーフにしているようだが、もしかしてあの時の電車の遅延は歩きスマホが原因!? とアタマが沸騰気味になる人もいるのでは。
第3の転ぶというのも危険きわまりない。クスっと笑える方向性でまとめているが、これ、江戸時代当時だったら切腹ものだろう。怖い怖い。
もしもスクランブル交差点を横断する人が全員歩きスマホだったら?
またNTTドコモは、2014年にも歩きスマホを題材とした動画を作成している。
シュールな物理演算CG動画を作り続けている『むにむに教授』的なその動画は、渋谷のスクランブル交差点を歩く1,500人全員が『歩きスマホ』をしているという、ディストピアな世界をシミュレートしたもの。
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これもまた笑える方向にふっているが、わき見運転が生む悲惨な事故の数々を思えば『歩きスマホ』の問題性の高さがうかがえるだろう。
先月には『とくダネ!』の小倉智昭キャスターが「『歩きスマホ』で罰金を!」という発言をして物議を醸していたし、何かしらの対策は必要と思われる。
テクノロジー側が「歩きスマホ」を制限するというアプローチ
といったところで考えてみたい。テクノロジーサイドから『歩きスマホ』を制限することはできないのか、と。例えばカーナビのように、走行中は操作できなくなるというシステムはアリだろうか。
スマートフォン内部の加速度センサーが検知したデータを見ることで、止まっているのか、動いているのか、止まっているけど電車や車などで動いているのか、現在の状況を把握。
上下の動きから「歩いている」と判断したときは画面のバックライトを消すといったようなことはできないものか。
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または、スマートフォンの背面および4つの側面に距離センサーをビルドイン。近づいてくる人を検知したらアラームや震動で知らせるといったことはできないだろうか。
『歩きスマホ』をサポートするような内容であるため、勧められる方法ではないが……。
罰則の適用もいいが、個人的にはスマートフォンメーカーに『歩きスマホ』をしたくなくなる機能の搭載をお願いしたい。どうだろうか。
【参考・動画】
※ 歩きスマホ参勤交代/Samurai Smartphone Parade – YouTube
※ 全員歩きスマホin渋谷スクランブル交差点-もしもスクランブル交差点を横断する人が全員歩きスマホだったら? – YouTube
※ むにむに教授 – ニコニコ大百科
【画像】
※ blurAZ / Shutterstock