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地震・津波観測監視システム「DONET」とスパコン「京」のコラボで、海底での長周期地震動の特徴とその成因を明らかに

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2015年12月13日 21:00  FUTURUS

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東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震は、都心部の高層ビルも揺らした。

地震発生当時、私は都心の7階建てという小さなオフィスビルに居たが、それでも激しい揺れに恐怖して固まっていた。窓の向こうには、43階建てのビルが見え、さらに恐怖した。

高層ビルは、この長くゆっくりと揺れる長周期地震動の影響を受けやすく、場合によっては甚大な被害をもたらすという。

既に陸上では、長周期地震動のデータを蓄積・分析する事で、かなりのことが分かってきているらしい。

しかし、東北地方太平洋沖地震の様な地震では、海底で何が起きているのか良く分かっていないのだ。

ところがこの度、JAMSTEC、岡山大学、東京工業大学、福井大学の共同研究において、地震・津波観測監視システム『DONET』と、スーパーコンピュータ『京』をコラボさせることで、長周期地震動が海底でも発生していることがわかった。

「DONET」で観測したデータをスパコン「京」で解析

『DONET』は、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)が南海トラフ周辺の海底に設置した、地震・津波観測監視システムだ。

既に、紀伊半島沖熊野灘の水深1,900〜4,400mの海底に設置されているシステムが『DONET1』と呼ばれ、現在、四国沖室戸海盆の水深1,100〜4,400mの海底に設置中のシステムが『DONET2』と呼ばれる。

『DONET』は、各観測地点に設置された強震計、広帯域地震計、水晶水圧計、微差圧計、ハイドロフォン、精密温度計により、海底で起きている地殻変動や地震を観測している。

研究グループが、2013年に淡路島を震源とする中規模地震が発生したときの観測データを解析したところ、海底でも長周期地震動が発生していることを見つけた。

しかも、陸上よりも海底の方が振幅が増幅し、震動継続時間も長く、波形が複雑になっていた。

そこで、これらのデータをスーパーコンピュータ『京』で解析したところ、海洋堆積層が長周期地震動の成因であると分かった。

『京』は、理化学研究所と富士通が共同で開発した、計算速度が10ペタフロップス級のスーパーコンピュータだ。

この『京』がシミュレーションした結果により、南海トラフ周辺で強い振幅の地震動が長時間続いたことがわかった。

この研究結果は、海洋堆積層が長周期地震動の成因であることを初めて直接実証したものとなる。

防災や減災の研究に期待される「DONET」と「京」のコラボ

今回の『DONET』と『京』のコラボの成果は、地震情報や防災現場に混乱をもたらす、地震解析上の誤差を無くす研究に活かされることになる。

さらに、今後も長周期成分の陸域への影響や、震源要素解析の高度化が進められることで、防災や減災に役立つことが期待されている。

地震情報に関しては、外れてくれることを祈りたいものだが、長い目で見ると避けようのない現象でもある。

精度の高い解析で確実な防災と減災を実現し、安全で住みよい世の中への貢献を願わんばかりだ。

【参考・画像】

※ 地震・津波観測監視システム「DONET」で海底における長周期地震動を観測 – 東京工業大学

※ frantisekhojdysz / Shutterstock

このニュースに関するつぶやき

  • 大凡推測は出来ても確証が得られなかった物が観測の積み重ねと、当時一位のスパコンなら役に立ちます。ただ、学術方面でコラボという表現は?
    • イイネ!1
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