トヨタ自動車が、6年半ぶりにハイブリッドカー『プリウス』を12月9日、モデルチェンジした。
同モデルは、これまでも歴代に渡って米国でワールドプレミアされており、4代目となる今回の『新型プリウス』も例外では無い。
新開発となる、共通プラットフォームの採用や設計・生産手法の改革『TNGA』(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)の初導入、デザインの熟成などにより、開発スケージュールが当初の計画より長引いたことから、これまでの北米オートショー(デトロイトショー)に代わって、ラスベガスで9月8日に公開された。
これまでに無いアメリカンなデザインを採用
米国で初披露した後、欧州では9月15日にフランクフルトショーで、日本では10月末の東京モーターショーでそれぞれデビューを果たしている。
挑戦的な表情のフロントマスクや、ウェッジ(前傾姿勢)を強く効かせた米人好みのエクステリアデザインからは、従来以上に米国市場を強く意識していることを窺わせる。
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特に、リヤフェンダー部の両サイドに張り出した特徴的な羽状レリーフがそれを如実に表わしている。
同車の最大のウリである燃費性能は、開発期限のギリギリまで改良が続けられ、最終的に40.8km/Lと大台の壁を突破。
ハイブリッドシステムの軽量・コンパクト化やボディーの高剛性化に加えて、リヤサスペンションを上級クラスに使用されるダブル・ウイッシュボーン式にグレードアップ。
駆動用バッテリーを荷室から車両の中央付近に移動して動的運動性能を高めるなど、低燃費に加えて“走る楽しさ”についても、より高レベルで実現したとしている。
報道によると、トヨタは2016年のプリウス販売計画台数を35万台に設定したそうで、米国では来年1月に発売、その後約120カ国・地域で順次販売する計画としている。
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大ヒットモデルとなった『3代目プリウス』では、発売と同時に受注が殺到、生産が追いつかず、大幅な納車遅れが発生したことから、今回は万全の生産体制を敷いていると言う。
11月末から同社の堤工場で生産が始まっており、来年9月からは高岡工場でも生産される予定。
既に6万台受注、納期は来春以降
既にCMの放映も始まっており、11月初旬から開始した国内受注は何と6万台に達していると言う。
トヨタでは、年初から国内生産台数を増強してこれに対応するそうだが、それでも今からオーダーした場合、納車が来春以降と、やはり4〜5ヶ月程度はかかるようだ。
販売店も新たな取り組みとして、試乗コースを工夫する方針のようで、年初に開催する試乗会では従来の市街地に加えて、コーナーリング性能の良さを体感できるコースを取り入れる模様。
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そうしたことからも、『新型プリウス』に対するトヨタの意気込みと自信のほどが窺える。
CMで福山雅治氏が「ま、乗ってみなきゃワカンナイけどね」と語っているとおり、新型の“走り”の進化は自身で体験してみるのが一番だろう。
【参考・画像】
※ TOYOTA、新型プリウスを発売 – TOYOTA Global Newsroom
【動画】
※ プリウス Video Catalog – YouTube
※ 【プリウス】先生と犬 見に行く篇 – YouTube