中国の検索大手Baidu(バイドゥ)が、通勤客を輸送する“自動運転バス”の開発に乗り出すと発表した。
今後3年以内に開発、5年以内に量産体制を整えることを目標として掲げている。
同社は、投入する資金規模や協力する自動車メーカーを明かしていないが、ロイターによると、提携先であるBMWから、開発に必要な専門知識を得ている可能性が高いとの見解を示している。
また、地元メディアなどの情報によると、BaiduはBMWの協力を得て2013年以来、自動運転車の開発に取り組んでいるようで、米スタンフォード大学の研究者とも契約、今年6月には北京市内の高速道路などでBMWの『3シリーズ グランツーリスモ』をベースにした改造車で約30kmに渡って自律走行試験を行った模様。
自動運転車ニーズの高い中国
中国では慢性的に発生し続ける激しい交通渋滞が問題になっており、過去2年間で26万人以上が交通事故で亡くなるなど、事故低減のための自動運転車へのニーズが高いようだ。
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一方、米国ではIT大手のGoogleに加えてAppleも2019年を目処に“自動走行EV”の開発を進めているようで、一般道や高速道、高架道、踏切、トンネルなどを備えた、東京ドーム約180個分の広大な試験場の確保に目処をつけているとの報道もある。
自動車業界を超えた異業種戦に
自動運転車に関しては、日本でも日産が2020年に交差点を含む、市街地での自律走行が可能な車両の商品化を予定しており、トヨタやホンダも開発に余念がない状況だ。
今回の事例が物語るように、特に米・中ではクルマのIT化を商機と捉えた異業種参入の動きが目立っている。
エンジンに関するノウハウが要らない、モーター駆動のEVを標的に、既存自動車メーカーとのコラボで一足飛びに自動車産業への参入を果たす可能性が高まっている。
【参考・画像】
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※ REUTERS
※ China Business News
※ BMW BLOG