Uberの快進撃は、今も続いているようだ。
タクシーという交通機関の信用度が低い国にとって、Uberの提供する“ライドシェア”は非常にありがたいものだ。スマートフォンの普及もあり、運輸業界は今やモバイルサービスと一体化した。
もちろんそこには、次々と新しい形のサービスを打ち出す開発努力が存在する。Uberはより大きなシェアを獲得する一手として、Facebookとの提携を発表した。
FacebookメッセンジャーでUberを利用できる、というサービスだ。
米国内限定のサービス
Facebookメッセンジャーを使ってUberを呼ぶ、という試みはアメリカ限定の試験運用である。
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メッセンジャーのメニュー項目に『トランスポーテーション』というものが追加されるのだが、これが要するにUberのネットワークとつながっているのだ。
Facebookメッセンジャーは、個人対個人の連絡手段として世界的なシェアを獲得している。日本ではLINEが台頭しているためそうした実感はないかもしれないが、世界規模で見ればWhatsAppとFacebookメッセンジャーが“メッセージアプリの二巨頭”として君臨しているのだ。
さらに言えばWhatsAppはすでにFacebookの傘下だから、この業界のチャンピオンベルトはFacebookが獲得しているようなものだ。
此度のUberとの“婚約”は、ある意味必然的な出来事かもしれない。
もちろん、米国内の試験運用が上手く行ったからといって、いきなり世界進出できるとはUberも考えてはいないだろう。
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Uberと各国運輸当局との摩擦は、今も火花を飛び散らせている。
運輸当局との闘争第二幕
インドネシアは、既存タクシー会社とUberとの対立が最も激しい国の一つだ。
首都ジャカルタでは、Uberと提携している車両が次々と摘発されている。歯に衣着せぬ発言で知られるジャカルタ州知事は、Uberにタクシー営業免許を取得するよう強く求めている。
インドネシアでも、Facebookメッセンジャーが重要な連絡手段として定着している。その上、2億5000万という人口を抱え、GDPも毎年約5パーセントのペースで伸びている。Uberにとっても、インドネシアは魅力的な市場だ。
だが、Uberの進出先には常に運輸当局との戦いが待っている。
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同社がFacebookと連携することにより、熾烈な闘争の第二幕が開かれようとしている。
【参考・画像】
※ Say Hello To Uber On Messenger – Uber
※ ウーバー摘発50台に ジャカルタ当局 「営業は違法」 会社側「許可取得済み」 – じゃかるた新聞
【動画】
※ Uber on Facebook Messenger – YouTube