トヨタ自動車が17日、モビリティ事業分野における、AI(人工知能)技術の共同研究・開発を進めることを目指して、ベンチャーの“PFN”(Preferred Networks)社に10億円を出資すると発表した。
「クルマにぶつからない」学習機能
トヨタは11月にシリコンバレーにAI技術の研究開発拠点となる、新会社“TRI”(TOYOTA RESEARCH INSTITUTE)を来年1月に設立、今後5年間で約1,200億円を投じる計画を発表したばかりだ。
9月には60億円を投じてMIT、スタンフォード大との3強連携によるAI研究をスタートさせている。
トヨタは自動運転をはじめとした、次世代のモビリティ社会の実現に向けた技術の研究開発で、以下3点の領域に力を入れている。
■1:運転知能(Driving Intelligence) ■2:つながる(Connected Intelligence) ■3:人とクルマの協調(Interactive Intelligence)
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トヨタとPFNは、昨年10月から共同研究を進めており、今回の出資を通じて関係を更に強化することにしたもの。
PFNは人間の“学習機能”を、コンピューターで実現する“機械学習”技術で強みを持っている。
トヨタは、同社との連携により、「誰もが安心して安全・自由に暮らすことができる社会の実現を目指した新たな技術・商品・サービスの企画・開発を進めたい」としている。
CES 2016でデモンストレーションを披露
Web情報によると、PFNは今年9月にも、ロボット事業を手掛けるファナックから9億円の出資を受けたばかりで、僅か半年間で合計19億円もの資金調達に成功したことになる。
PFNは今後、日米での社員数を2〜3年で60人に倍増させる考えだとか。
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トヨタとPFNは、来年1月6日から米ラスベガスで開催される家電見本市“CES”で複数のクルマに“ぶつからない”ことを学習させる“分散機械学習のデモンストレーション”を披露するようだ。
【参考・画像】
※ トヨタ自動車、Preferred Networksに出資 – TOYOTA Global Newsroom
※ Preferred Networks
※ Rawpixel.com / Shutterstock
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【画像・動画】
※ CESで実施予定の「分散機械学習のデモンストレーション」イメージ – YouTube