2020年までに、各社が自動運転自動車を開発しようと、躍起になっている。
その過程で、進化が目覚ましい技術のひとつが自動ブレーキ技術だ。
ドライバーのうっかりミスを防ぐ有力なシステムとして国も注目、装着を促進するために動き出そうとしている。
増える高齢ドライバー、歩行者の事故
この背景にあるのが、急速な高齢化社会である。高齢ドライバーが増え、認知・判断・行動のどれもが衰えることによる事故が急増しているのだ。
また、現在装着可能な自動ブレーキは、前走車や壁といった障害物を検知するが、歩行者は認識できない(またはしにくく)、飛び出してきた歩行者に対応できないものが多い。
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国土交通省と独立行政法人自動車事故対策機構(JNCAP)は、衝突が避けられない場合に、自動でブレーキをかける“被害軽減ブレーキ”や“車線逸脱警報装置”といった、自動車の先進安全技術についてすでに評価を開始。いくつかの車種でその結果を公表している。
この評価導入により、大衆車を含めて自動ブレーキの導入が促進されたが、速度が高くなると追突を避けられず、あくまでも被害軽減にとどまっているものが多い。
そのため、国交省では現在高級車にのみ装着されている“対人検知機能”を評価対象にすることにより、大衆車への普及を促したいとしている。
それでも主体はドライバー
国の指導、メーカーの努力、技術の進化により確かに事故は減らせるかもしれない。しかし、ドライバーのマインドはどうだろうか。
自動ブレーキがついているからといって頼りきり、よそ見運転、スマホをいじったり、TVをみたりしている光景もよくみられるようになってきた。
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ハイテク装備といえども運転免許をもつ以上、事故の責任は運転者にある。
運転者は自覚をもってハンドルを握りたいものだ。
【参考・画像】
※ 自動ブレーキ車:国交省が格付けへ 「対人」普及促す – 毎日新聞
※ 予防安全性能アセスメント – JNCAP
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※ PathDoc / Shutterstock